ジュリーと再会

gakus2004-06-30

 大好きな一作「トラブル・イン・マインド」のアラン・ルドルフ監督の新作…といっても2001年の映画だけど…が「セックス調査団」なるタイトルで、ようやく公開される。

 1920年代パリのアーティスト・コミュニティの実話をモデルに、舞台をNYに置き替えて、セックスの神秘を議論によって追求する若いインテリたちの群像を描く。彼らはそれを本にして発表しようと考えているのだが、科学的な根拠を求めるワケでもなく、体験と感想だけをダラダラと語り合っているから、まとまるはずもない。飲み屋でしたエロ話が本にならないのと同じである。違いは彼らの方が、冗談抜きで真剣に語っていること。その不毛さや(飲み屋のワイ談も不毛といえば不毛だが、笑える分マシ)、自己愛しか持ち合わせていないインテリ連中への皮肉をぶつける。ルドルフの師匠筋にあたるロバート・アルトマン作品にも似た風刺劇だが、なにぶん題材が珍品的。長らく公開されなかったのも、わかるような気がする。

 ただ個人的に観て良かった〜と思った点は、大好きな女優の一人、ジュリー・デルピーが出演していたこと。群像劇ゆえ、そんなに出番は多くないが、映画で観たのは「GO!GO!L.A.」が最後だったから得した気分になった。無意味に脱いでるのが嬉しいやら、悲しいやら…。

 で、ジュリー・デルピー、他に新作がないかなとネットで検索してみたら今週末全米公開される「BEFORE SUNSET」なる作品にぶつかった。これは1995年の「BEFORE SUNRISE(邦題:恋人までの距離<ディスタンス>」の続編ではないか! 今や「スクール・オブ・ロック」で全米ナンバーワンヒットを送り出すほどの監督となったリチャード・リンクレイターの作品。偶然出会った若い男女の心の通い合いを描いたもので、主演のイーサン・ホークとデルピが、ほとんどのセリフを即興でこなしているのが面白く、生き生きとした会話劇に仕上がっていた。そんな二人が、この続編でも同様の手法で9年後の再会を演じているという。うー、気になる…。

 予告編見たさにオフィシャルサイトに飛んだら、いきなりアメリカン・インディーズの中堅、IVYの『EDGE OF THE OCEAN』が流れてきた。予告編でも使用されているから、けっこう良い使われ方がされているのでは、と期待が高まった。

そのオフィシャルサイトです。
http://wip.warnerbros.com/beforesunset/

 写真は『EDGE OF THE OCEAN』収録の『LONG DISTANCE』。今日はロックにたどり着くまでが長かったな…。



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