爆走デジタルビート

gakus2004-09-28

 全米で大ヒットしている「ボーン・アイデンティティ」の続編「ボーン・スプレマシー」(来年2月日本公開予定)のお話。

 前作でわずかな記憶を取り戻した元CIA特殊工作員ボーンに、新たな危機が迫る。最愛の恋人を殺された彼は復讐を胸に、自分を消そうとすしている謎の敵の正体を探ることに…。

 前作で使用されたMOBYのナンバーが、再びエンディングでフィーチャーされているが、オッと思ったのは実はスコアの方。クライマックスのカーチェイスで流れる曲は、MOBYがリミックスした「007」のジェームズ・ボンドのテーマを思わせたから。とくにギターの単音の音感は、そのものだなあと感じた。スパイ映画は、最近やたらとデジロックづいてるようです。

 近年のスパイ映画のアクションは荒唐無稽な部分が押し出されているが、本作は逆に、詰め将棋のような戦略を丹念に見せることで、スリルを醸し出す濃密な作品。しかし、このカーチェイス・シーンでは溜め込んだアドレナリンが一気に解放される。わずかな隙間にも突っ込んで行き、トロトロ走っている前方の車を弾き飛ばしてしまう、道交法のはるか上を行く豪快アクション。そこにリズムの刻みが激しいデジタルビートが重なるもんだから、これはエキサイトせざるをえないでしょう。

 写真は、MOBY版「007」の12インチシングル。MOBYって、これしか持ってないんです…。