トニー・ウィルソンとモリッシー
最近、寝る前にスミス/THE SMITHSのバイオ本『モリッシー&マー/茨の同盟』を読んでいます。発刊したころに一度読んだきりだったが、改めて読んでみて、いろいろと繋がってくるところがある。例えば、マンチェスター初のセックス・ピストルズのギグに集まったオーディエンス42人の中に、モリッシー/MORRISSEYもいたこと。映画「24アワー・パーティ・ピープル」の最初の方で描かれていた、バズコックスや後のジョイ・ディヴィジョンのメンバー、ミック・ハックネルやマーティン・ハーネットも客席にいた、あのギグである。
そういえば、「24アワー・パーティ・ピープル」について監督のマイケル・ウィンターボトムに取材した際、モリッシーのシーンも撮ったが許可が降りず、カットしたと語っていたことを思い出した。で、もしかしたら、このギグのシーンぐらいならどこかに写っているかもと思い、DVDを見直してみたが…主人公トニー・ウィルソンの3列後に座っている、ジャケットを着た神経質そうな若いのが、そうかな…と思える程度だった。
『茨の同盟』には、この時期のトニー・ウィルソンとモリッシーのつながりを記した箇所がある。「24アワー・パーティ・ピープル」では1976年にトニー・ウィルソンが、音楽番組『SO IT GOES』の司会を務めるエピソードが描かれるが、ポピュラーミュージックの大ファンだった当時16歳のスティーブン・パトリック・モリッシー少年は、この番組の開始を知り、ウィルソンにニューヨーク・ドールズのデビュー・シングルを送り、“こんな音楽をどんどん紹介してほしい"と手紙を添えたという。「24アワー…」で不遇な目に遭ったシーンは、これじゃあないよな…。
「24アワー…」ではセックス・ピストルズのライブに衝撃を受けたウィルソンが音楽番組を始めた…という流れになっていたが、実際には、『SO IT GOES』はピストルズのマンチェスター公演前に始まっていたようです。
ちなみにモリッシー少年は、このときのピストルズ公演には何も感銘を受けなかったとのこと。ドールズやパティ・スミスに入れ込み、ピストルズやラモーンズを見下していたが、その後の2度目のマンチェスター公演でヒストルズに入れ込むようになったとか。ジャケは、16歳のモリッシー最大のお気に入りだったパティ・スミスの1stアルバム『HORSES』。
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