グラスゴーの空は暗かった

gakus2004-12-09

 ビート作家トロッキの小説をユアン・マクレガー主演で映画化した「猟人日記」(2月公開)を観る。

 作家志願の青年が、みずからの女性に対するだらしなさによって、取り返しのつかない悲劇を招いてしまう。スコットランドの陰鬱な曇り空の下で、そんなダメ男のストーリーが展開。かなり気が滅入るものの、見応えのある映画です。

 元トーキング・ヘッズという肩書きも今さらだが、ラテンやアフリカなどの赤道付近のエスニックな音を鳴らしてきたデビッド・バーンが、きわめて低温度のスコアを手掛けているのは意外といえば意外。エンディングでは歌も歌っているが、言われないと気がつかないほどのダークなナンバーで、物語の暗さそのまま。もっともスコアを演奏しているのが、ベル・アンド・セバスチャンのリチャード・コルバーン、モグワイのバリー・バーンズといったスコットランドの地味渋人脈で固められているのは、なるほどと思わせるものがある。演奏している人が暗かったのか!?

 ジャケはベルセバが昨年リリースしたアルバム『DEAR CATASTROPHE WAITRESS』。こっちはむしろ爽やかな好盤なんですけどね。

猟人日記 [DVD]

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