またリングに!?

gakus2007-01-30

 と思っていたシルベスター・スタローン監督・主演、26年ぷりのシリーズ最新作『ロッキー・ザ・ファイナル』(4月公開)。いや、これが意外にもよくできていて驚いた。お話は、引退して過去の人となり、妻と死別、成長した息子と離れて暮らすロッキーが、孤独の中で再びボクシングに向かっていくというもの。現ヘビー級チャンピオンと現役時代のロッキーが闘ったら、どっちが勝つかをコンピューターでシュミレーションしたTV番組が話題を呼んで、これに目をつけたプロモーターが、ロッキーをチャンピオンとのエキジビジョン・マッチでリングに上がらせようとし、ロッキーもこれを受け入れる。基本的には一作目のオマージュ的な描写が多く、ロッキーも何かと過去を振り返ってばかりいるのだが、そんな老化に立ち向かうガッツこそが主題であり、最近年齢を実感しつつある自分にはグッとくる描写が多々あった。若い人には向かないかもしれないけれど。

 若い人といえば、ロッキーと息子の葛藤と和解もストーリー上の重要なポイント。この息子は父親が有名人であるのに対して、自分の普通さにいらだちを隠せず、今またリングに上がろうとする父に“いい年して、笑い者になる気か!”と反発する。このエピソードも、あとあとグッとくるんですが…。それはともかく、世代間の断絶は音楽にも現われているんじゃないかな、と思える部分もあり。ロッキーはカーオーディオでオールディーズ風の古めかしい曲をかけていて、ボリュームを上げすぎていないかと気にしたりしている。対して息子は勤め先の同僚たちと例のCGシュミレーション番組が放映されたとき、バーにいるのだが、そこでガンガン流れているのがTHE KILLERS『SOMEBODY TOLD ME』。イマドキのロック、ですな。

 ジャケは、その『SOMEBODY TOLD ME』。2004年リリースのシングル。