こんな伝記映画も進行中

gakus2007-09-01

 ビートルズが登場する以前のブリティッシュ・ロック黎明期を代表するプロデューサー、ジョー・ミーク/JOE MEEKの伝記映画『TELSTAR』の製作が、イギリスで進められている。

 ジョー・ミークは、この映画のタイトルにもなったTORNADOSの“TELSTAR”や、JOHN LEYTON“JONNY REMEMBER ME(邦題:霧の中のジョニー)”等のヒット曲で知られており、その凝ったサウンド・プロダクションで“イギリスのフィル・スペクター”などと呼ばれることもある御人。BEATLESブレイク後はリバプール・サウンズ〜モッズの台頭に押されてしまい、1967年、敬愛していたバディ・ホリーの命日に自ら命を絶ってしまう。享年38歳。今回の映画でミークを演じるのはコン・オニールという、英国ではTVを中心に活動している俳優。

 内容的なことも気になるが、それに拍車をかけるのがスタッフ、キャストの顔ぶれで、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』で主役格の男の子を演じていたニック・モランが初監督を務めているとのこと。もともと『TELSTAR』はモランが演出した舞台劇をベースにしており、彼は出演も兼任している。

 で、おそらく映画的にはチョコッとしか出てこないんだろうけれど、ex-LIBERTINES、現DIRTY PRETTY THINGSカール・バラーが、何とジーン・ヴィンセント役を演じるんだと。先週号のNMEに、その写真が載っていたけれど、意外にハマッています。また、UKロック界の奇人ロード・サッチの役をDARKNESSのジャスティン・ホーキンスが演じている。下の画像はジーン・ヴィンセントになりきるカール。

 この他、ケビン・スペイシーやリタ・トゥシンガムも出演。ちょうどミークが活躍していた時期、トゥシンガムが『蜜の味』のヒロインとして衝撃的に世に出たことを思うと、これは粋なキャスティングですなー。

 ちなみに映画は、来年のカンヌ映画祭でのお披露目を目指しているとのこと。

 ジャケは1995年リリース、ミークのプロデュース作品をコンパイルした編集盤『IT’S HARD TO BELIEVE』。