続・狂走

gakus2011-06-21

 昨日のエントリーからTHE CARSつながりで『カーズ2』(7月公開)。ピクサー製作の人気アニメーション、『カーズ』の5年ぶりの続編だが、スローライフを謳ったような前作から一転、スピード感満点のスパイ活劇風に仕上がっていて嬉しくなる。

 主人公のレースカー、マックイーンは、ガソリンに変わるクリーン・エネルギーをアピールするためのグランプリに参加することになり、親友のレッカー車メーターとともに日本、イタリア、イギリスを回ることに。ところが、初戦の日本でピット内のメーターのノンキなミスにより2着に敗退。これが原因となり友情に亀裂が走り、マックイーンはメーターと決別してイタリアへ。一方のメーターは運命のいたずらにより、英国の敏腕スパイから連絡員に間違えられ、諜報活動にチャレンジ。ところが彼が追いかける悪の組織は、クリーン・エネルギーのアピールを阻止しようとマックイーンの命を狙っていた…。

 英国のスパイ・カーが活躍するオープニング・シークエンスは、モロに『007』風。海中に潜るわ、海面を走るわ、そのまま陸を走り続けるわの荒唐無稽さは、ロジャー・ムーア時代のボンド・カーを連想させる。もちろんピクサー作品だから、マックイーンとメーターの友情というファミリームービー的要素が縦軸になっているが、自分が周囲からドン臭いと思われいることにショックを受けるメーターの落ち込みは、大人としても切実なのでは。

 さて、今日もTHE CARS。前半、マックイーンとメーターが日本に飛び、歌舞伎カーや相撲カーを見物するシーンで流れるのは、THE CARS”YOU MIGHT THINK”!…と思いきや、よく聴くとキーボードの音が入っていないギター主体のカバー・バージョン。誰がやっているのかとエンドクレジットを待ちかまえていたら、なんとWEEZERだった! ここで思い出されるのが、WEEZERの1994年のデビュー・アルバム。自分がそもそも当時無名だったウィーザーに注目したのは、このアルバムのプロデュースをTHE CARSのリック・オケイセクが務めていたから。今やウィーザーはザ・カーズよりも知名度は断然、上だが、ここにきての師匠筋へのリスペクトの表明に嬉しくなってしまった。ついでに、先ごろリリースされたTHE CARS、約20年ぶりの再結成アルバムも、ベンジャミン・オール不在にもかかわらずファビュラスだったぞ!

 もとい、ジャケはTHE CARS1984年のスマッシュヒット”YOU MIGHT THINK"のUK盤シングル。ちなみに日本ではむしろコッチが話題というべき、Perfumeポリリズム”は、この曲が途切れた直後のパーティのシーンで流れます。

 WEEZER版"YOU MIGHT THINK"は↓このトレーラーの後半で、どうぞ。

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