私の好きなイギリス映画 3
「エイリアンVSプレデター」は、あくまでB級に徹した潔さと、爆笑と背中合わせながら、星を超えた戦士の絆の熱さがグッとくる、最高にエキサイティングな映画でした。が、ここではロックは聴けません…。
しょうがない…というわけではないですが、今回も“私の好きなイギリス映画”を。昨日からの ザ・フー/THE WHO つながり…しかも本日DVDを購入した「Tommy・トミー」です。
三重苦の少年の数奇な体験を描いた、恐らくはもっとも有名なロックミュージカル。この映画の主役は、もちろん元になるアルバムを作ったザ・フーなんだろうけれど、ケン・ラッセル監督のビジュアル・センスなくしては、ここまで強烈なものにならなかったのではないか、と思う。とりわけ後半は、ドラマの進行速度が落ちるにも関わらず、エロありグロありの映像面の凄みで押し切る力強さ。
そんな演出に応えたのか、登場アーティストはみなさん狂い咲き状態で、キース・ムーンは言うにおよばず、神父役のクラプトンは何を考えてるかわからないし、エルトン・ジョンはマーブルチョコレートのワッカ眼鏡かけてるみたいだし。特筆すべきは『ACID QUEEN』を歌いながら注射器を持ってトミーを追いかけ回すティナ・ターナー! 夢に出てきたらやだな…と思わせるコワさがあります。
混沌状態のなかでも、トミーの歌声だけは澄んでいる…というのがミソ。この映画で聴くロジャー・ダルトリーのボーカルの美しさには、いつもハッとさせらる。
写真は、ハッとさせる人ではなく、ギョッとさせる人ティナ・ターナーのアルバムをセレクト。恐怖の『ACID QUEEN』を含む1975年の同名アルバムです。調子に乗って『I CAN SEE FOR MILES』もカバーし、さらにストーンズ『アンダー・マイ・サム』『夜をぶっとばせ』、ツェッペリン『胸いっぱいの愛を』までぶちかました凄すぎる一枚。
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2004/09/08
- メディア: DVD
- クリック: 12回
- この商品を含むブログ (32件) を見る