ロックンロール・ハイスクール

gakus2005-05-31

 日本映画「リンダ リンダ リンダ」(7月公開)は、高校時代のユルさとダサさと情けなさ、そして根拠のないアツさを思い出させてくれる、愛着のわく青春映画でした。

 学園祭を目前にしてメンバーを欠いた軽音楽部の女の子バンドが、韓国からの留学生(ペ・ドゥナ)をボーカルに引き入れて、ブルー・ハーツの曲を演奏することに。わずか3日の練習期間で奮闘する彼女たちの姿が、微笑ましく愛しい。

 クライマックスに『リンダリンダ』を女の子たちに一生懸命プレイさせるという設定だけで、映画の盛り上がりは約束されたようなものだが、そこにいたる過程の自然さも旨味で、気持ちよく乗せられた。恋愛やら友情やらのエピソードはもちろん、通学バスを待っている時の気詰まりな会話や、ダブリの先輩に対する態度など、些細な箇所にリアルな感触が感じられる。「ロックンロール・ハイスクール」の5000倍面白い映画でした(笑…面白い・面白くないは別として「ロックンロール・ハイスクール」は好きな映画です)。

 なぜ「ロックンロール・ハイスクール」を引き合いに出したかというと、この映画にも“ラモーンズさん”が出てくるからで、かなりバカバカしいシーンではあるが好印象。ヘレン・ラブみたいな、ラモーンズ命の女子高校生って日本に本当にいるのかな…いや、いてほしい。

 ジャケは6月に、またまたゾロッと再発されるらしいラモーンズのアルバムから、個人的に好きな一枚『ROCKET TO RUSSIA』(1977年・3rd)を。中身もさることながら、ジャケットも最高。

リンダリンダリンダ [DVD]

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