萎えまくり
数年前に同タイトルの映画があったが、それとは別モノの「ハードキャンディ」(7月公開)。『赤ずきん』とオヤジ狩りをモチーフにしたスリラーです。
オオカミというべき30代のカメラマンが、14歳の女の子をネットの出会い系サイトで引っ掛けたことから物語は始まる。会って家に連れ込むものの、実は少女の方が一枚上手。ある目的を抱いて、この男を縛り付けた少女は、医学書片手に男のキン○マ除去手術に挑もうとする…観ていてぐったり疲れるのは、もちろん少女のサディスティックな尋問が神経を逆撫でするから。ヒロインのアップがやたらと多いのも緊張感をあおる一因。とにかく、強烈な存在感のあるヒロインであることは間違いなく、“取ったから、後で宦官ドット・コムでも見ておいて”などと言われると心底ゾッとする。ちなみに、この娘、秋に日本公開される「X-MEN」シリーズ最新作ではローグの恋敵となる物体すり抜けミュータントを演じているが、「ハード・キャンディ」のショートカットのイメージが強かったせいか、長髪のこちらでは最初は気づかなかった。
この映画、会話が多く、音楽の話もチラホラと聞こえてくる。まず、ヒロインはCOLDPLAYが好きという設定。この時点で引くね、俺なら。GOLDFRAPPのMP3ライブ音源を持っていると聞くと、ホイホイと家についてくるのも、なんだかなあ(この逸話には一応オチありだが)。とにかく、そんな音楽の趣味から察するに面倒臭いタイプであると思えるのだが、どんなもんざんしょ。かなり偏見でモノ言ってますが、あくまで趣味の問題ですのでお許しを。こんな娘に狩られぬよう、清く正しく暮らします……。
ちなみに監督のデビッド・スレイドはMUSE、THE MUSIC、STARSAILOR、STEREOPHONICSなどのミュージックビデオを撮った人…などと聞くと、暗めの音楽が好きなのかなと思われそうなので、解毒用に(?)APOLLO 440『STOP THE ROCK』のPVも撮っていることを記しておきます。
ジャケはブロンド・レッドヘッド、2004年のアルバム『MISERY IS A BUTTERFLY』。一曲目に収録されたシューゲイザー節丸出しの『ELEPAHNT WOMAN』がエンドロールで流れ、ただでさえ重い気分をさらにドヨーンと澱ませる。
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