賢兄愚レート妹

gakus2006-09-09

 「デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2」「ホステル」に続いて、WWFのプロレスラー、KANE主演の「SEE NO EVIL」の日本公開も決定した模様(来年早々?)。個人的にスラッシャー・ムービーが盛り上がっているのだが、これらのニュースに加えて、先日念願かなってあるビデオを中古ショップでゲットしたのも理由のひとつ。

 それは1988年に製作されたアメリカ映画「レディ・ジェイソン 地獄のキャンプ」なる作品で、一応、日本でも劇場公開されている。「13日の金曜日」にあやかった邦題がすべてを物語っており、女性キャンプ指導員が悪ガキどもを次々と殺害するというお話。チェーンソー、ドリル、舌切りなどなど、いやー凄まじいかぎりなのだが、このヒロインはサマーキャンプの指導員らしく、そんなときでさえ笑顔を忘れない。この妙なユルみ方が最高です。

 この映画、実は続編で、第一作目の「サマーキャンプ・インフェルノ」(1983年製作)は日本ではビデオスルーとなった。このパート1もまたとんでもない映画で、スプラッター・シーンも凄いが、ラストには仰天というか大爆笑というか、とにかく無意味にドンドン返すヘンなオチが待っている。ちなみに、このシリーズ(「SLEEPAWAY CAMP」が原題)は3、4作目も製作されたが、こちらは日本未公開。

 で、「レディ・ジェイソン」はハッキリ言って興味のない人はスルーしてもまったく差し支えない映画なのだが、わざわざここで取り上げたことには理由がある。主人公を演じるのはパメラ・スプリングスティーン…そう、“ボス”ことブルース・スプリングスティーン実妹なのです! 

 はい、この楽しげに生首とナイフを持っていらっしゃる方がそう。確かに、劇中の歯を見せて笑う顔つきはボスに似てなくもない。ビデオのジャケ写で彼女がアコースティック・ギターを抱えているのは兄を意識してのものかもしれない。が、実際にギターを弾きながら楽しげに子供たちと一緒にキャンプの歌を歌うシーンもある(もちろん弦は凶器にもなる)。

 ちなみに、妹が悪ガキ共の人権を無視してニコニコと大殺戮を演じていた同年、ブルース・スプリングスティーンはヒューマン・ライツ協賛の人権擁護コンサートに出演するため来日。東京ドームに観に行ったが、気合の入ったステージは感動的でさえあったのでした…。ジャケはその前年。イギリスでリリースした12インチシングル『SPARE PARTS』。B面に収録されたボブ・ディランのカバー『CHIMES OF FREEDOM』は、このときのライブでは確かアンコールでやっていた。