ペイン

gakus2007-02-05

 レイプ犯射殺事件の背後に潜む意外な真実を解き明かした『ダウト』(3月公開)は、“藪の中”的なミステリー。レイプ犯を射殺した女弁護士は恋人である検事(レイ・リオッタ)に正当防衛を主張。ところが、射殺された男の友人(LLクールJ)が、被害者はレイプ犯どころか、女弁護士に利用されたすえに殺されたと、正反対の証言をする。そこで検事が再び女弁護士を問い詰めると、また証言が違ってきて、さらにクールJも違う証言をし…の繰り返し。そして、やがて正体不明の裏社会の大物の存在が浮かび上がってくる。

 証言の中に登場するレイプ犯(と一応はされている)の青年はCDショップの店員。女弁護士と出会ったときには、どの証言でもIRMA THOMASの『RULER OF MY HEART』が流れていて、ある証言では女弁護士はそれを気に入りCDを買っていく。また、別の証言では、パーティー会場で彼女に無視された青年がいらだちつつDJブースに押し入ってこの曲を流す。ここはIRMAの搾り出すような歌声の効果もあって、胸の痛みがグググッと伝わってくる。

 『RULER OF MY HEART』はOTIS REDDINGの名曲『PAIN IN MY HEART』の元ネタとなった好バラッド。ジャケは、これを収録したニューオリンズのソウル・クイーン、IRMAのベスト盤。全23曲のボリュームで、ストーンズのカバーでおなじみの『TIME IS ON MY SIDE』や、トレイシー・ウルマンをはじめこれまた多くのアーティストにカバーされている『BREAK AWAY』も収録。

ダウト [DVD]

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Sweet Soul Queen of New Orlean

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