今どきのイギリスのティーンったら…

gakus2008-10-08

 アメリカ資本なのに舞台はイギリス、ブライトン、どこをどう切ってもイギリス映画にしか見えない『ジョージアの日記 ゆーうつでキラキラの毎日』(11月公開)は、邦題のとおりティーン版『ブリジット・ジョーンズの日記』というべき青春コメディー。イギリスでベストセラーとなったティーン小説の映画化で、監督は『ベッカムに恋して』のグリンダ・チャーダ

 ミドルティーンの女の子ジョージアは鼻にコンプレックスを抱いてはするが、基本的には活発な女の子。そんな彼女が、バンドをやってるイケメン転校生に恋をするものの、彼は、同性から”ビッチ”呼ばわりされているグラマーな同級生と付き合い始める。そこでジョージアは彼のハートを射止めるためにあの手この手を繰り広げる…というお話。基本的に女子目線なので、個人的に共感を覚える点は少ないけれど、ラブコメとしては楽しく見れた。

 それより何より、個人的には音楽りセレクトがずっぱまり。ここ1、2年のUKインディーズのカタログ的な選曲なのです。ジョージアの朝の慌しい風景を追ったオープニングからSCOUTING FOR GIRLS”SHE'S SO LOVELY"で、RUMBLE STRIPES"BOYS & GIRLS IN LOVE"が愛しい彼をジョージアが追いかけるシーンで流れ、MACCABEES"TOOTHPASTE KISSES"がヒロインの”解脱”シーンで流れる。ジョージアの親友がラブラブぶりを見せつけるシーンのRAZORLIGHT"WHO NEEDS LOVE"に燃え、クライマックスのTHE TING TINGS"GREAT DJ"でほのぼのとさせられる。他、CORAL、PIGEON DETECTIVES、MUMM-RAなど、その筋のファンにはたまらん選曲。さらに驚いたのが、曲こそ使われていないが、ヒロインの友人の部屋に、THE MORE ASSUREDのポスターが貼られていたこと。このバンド、レコが日本にもほとんど入荷されていないほど、どマイナーなバンドなんだけど…。イギリスのインディー少女はアンテナが敏感なんだねえ。

 などと今風のことを言いつつも、ヒロインが愛しい彼と運命的に出会うスローモーションのシーンで流れたTHE STYLE COUNCIL"YOU'RE THE BEST THING”(イントロ部分だけだけど)に何より反応してしまったのは、80年代に青春を過ごした者のサガ。

 ジャケはSCOUTING FOR GIRLS、2007年リリースのシングル『SHE'S SO LOVELY』。基本的にピアノ・ロックは好きじゃなんいだけど、この底抜けの楽天具合は買いだ!