フォーチュン・クッキー
ロバート・アルトマン監督の映画と混同すること、しばしの「フォーチュン・クッキー」(公開中)のお話。
コンサバなママとガレージロック大好き娘のココロとカラダが入れ替わってしまうという、「転校生」タイプの物語。原作『フリーキー・フライデー』はジョディ・フォスター主演で一度、映画化されたこともあるほど、アメリカでは有名とのこと。それだけ、フィクションの世界では“よくある話"で新味はないけど、それでも好意的に見れました。昔は娘の反抗心のみに肩入れして観てただろうけれど、人の親となった今では、かあちゃんの方の気持ちもわかったりして、頷くことしきり。
よくある話を今風にしているのは、娘のガレージロック趣味。ストロークス、ヴァインズはともかく、ハイヴス、ホワイト・ストライプスあたりがフツーにセリフで飛び出してくるのたがら、イマイチ、メジャー感を感じていなかったこの辺のバンドの、向こうでの人気は相当なものなのだろう。娘に気がある男子のセリフ“ハイヴスの新譜あるけど、ウチに聴きにこない?"…こんなナンパ文句、本当に有効なんすか!? 娘のセリフ“ホワイト・ストライプスは好きじゃない。やっぱりベースがいなきゃね”…生意気なこと言いやがって!と思いつつも同意。
劇中では故ジョーイ・ラモーンの『WHAT A WONDERFUL WORLD』が使われていますが、車の疾走シーンに使われるだけというあっけなさ。今やスタンダードと化したルイ・アームストロングのナンバー。そのカバーである、この曲は「ボウリング・フォー・コロンバイン」のエンディングでのフィーチャーが印象的でした。もう少し敬意をもって、この曲を使って欲しかったなあ…と小言を言いたくもなるが、世代間の相互理解を描いた、この映画にオッサンが苦言を呈するのはヤボってものでしょう…というわけで、シンプル・プラン、アメリカン・ハイファイなどの若いバンドが、イキのいいナンバーを提供しています。娘のファッションは、アヴリル・ラヴィーン風。
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