2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

人生を楽しめない国

『華氏911』以来となるマイケル・ムーアの新作『シッコ』(8月公開)はアメリカの保険制度に切り込んだドキュメンタリー。日本にいても、健康保険料や医療費って高いなあと思っていたが、これを見ると“アメリカよりマシ”と思えてくる。 米国では国民健康保…

ウンザリしません

4月に全米公開されるや3週連続ナンバーワンという予想外のヒットを飛ばしたスリラー『ディスタービア』。『トランスフォーマー』でこの夏注目を集めそうなシャイア・ラブーフ主演とあって、その余勢を駆ってか、11月の日本公開が決定。 物語は、教師を殴っ…

真昼間から別の顔

ハル・ベリー、ブルース・ウィリス共演の『パーフェクト・ストレンジャー』(9月公開)は、表とは反対側に幾重にも存在する人間の裏の顔を描いたサスペンス。ジェームズ・フォーリーが監督だから、こりゃダークな話だなと思っていたら、案の定…。 友人の死の…

踊りたいのはヤマヤマだが

リュック・ベッソンの監督引退作と言われる『アーサーとミニモイの不思議な国』(9月公開)は、実写とCGIアニメーションで構成されたファンタジー。ベッソンによる原作をもとに、10歳の少年アーサーが、地底にある身長2ミリほどの生物ミニモイの国で冒…

やっぱ傑作かも

3月2日のエントリーでふれたサミュエル・L・ジャクソン、クリスティーナ・リッチ主演の『ブラック・スネーク・モーン』。改めて字幕付きで見直したら、実はこれは傑作なのでは…という気がしてきた。 お話の内容は先のエントリーを参照していただくとして…

一寸先は大洪水

『ブルース・オールマイティ』の続編『エバン・オールマイティ』の日本公開が急遽9月に決定し、いそいそと試写へ出かける。今回はジム・キャリーは出演しておらず、『40歳の童貞男』のスティーブ・カレルが前作で演じたニュースキャスター、エバンが主人公…

NOからYESへ

The Clashのフロントマン、ジョー・ストラマーの生涯をたどったドキュメンタリー『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』(9月公開)は、誕生から2002年の急逝までをたどったもので、なかなかグッとくる好編でした。 ホームビデオの映像を…

やれ、そして、続けろ

『PUNK'S NOT DEAD』(9月公開)は、その名のとおりのパンクのドキュメンタリー。そしてその名のとおり、パンク史ではなく、あくまで現在のパンク・シーンをとらえた作品です。 エモだのポップだのと多様化するシーンを俯瞰しつつ、GOOD CHARLOTTEやSUM41等を…

酔っ払い過ぎてヤレません

クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスのプロジェクト『グラインドハウス』。昨日・一昨日とタランティーノ編について記しましたが、今日はもうひとつ、ロドリゲス編に当たる『プラネット・テラーinグラインドハウス』の話。 お話はロドリゲス…

マニアックにも程がある

昨日に続いてクエンティン・タランティーノの『デス・プルーフinグラインドハウス』の話。 前半で登場する奔放な女の子3人組のうち、黒人の女子がいるのだが、この娘がかなりの音楽通と思われる。とういのも、バーのジュークボックスではEDDIE FLOYD、JOE T…

いかがわしさ濃厚

クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスがエクスプロイテーション・ムービー2本立てを意識して共作した『グラインド・ハウス』。全米ではタラ編とロドリゲス編を2本併せて公開したが、アメリカ以外の国では別々に公開になるとか。日本でも、…

自分の指ではないつもり

『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェル監督が、じつに5年ぶりに手がけた新作『ショートバス』(8月公開)。テーマはズバリ、セックスで際どいシーンもバンバン出てくるのだが、ほとんどエロを感じさせない作り。ニュ…

意地悪な鼻歌

前回のエントリーでもちらっと触れた、スティーブン・スピルバーグ製作、マイケル・ベイ監督の『トランスフォーマー』(8月公開)について改めて。 1980年代に日本のオモチャ→アメリカへ輸出、アニメ化→日本でもアニメ化…という複雑な人気の流れをたどった…