AFIが選ぶ映画の歌百選

gakus2004-07-04

SPECIAL THANX to honeywestさん   http://d.hatena.ne.jp/honeywest/20040701

 “ヒーロー百選”“”悪役百選“に続いて、アメリカ映画協会(AFI)が選んだ“映画歌曲百選”が発表された。第一位は「オズの魔法使い」の『虹の彼方に』、2位は「カサブランカ」の『時のすぎゆくままに』、3位は「雨に唄えば」の『雨に唄えば』。以下の順位は、下記URLでどうぞ。

http://www.afi.com/tvevents/100years/songs.aspx

 アカデミー賞に歌曲賞なる部門があるが、それとは選考基準が異なるようで、映画のために書かれた歌に限られているわけではない。27位にランクされた「ゴースト/ニューヨークの幻」の『アンチェインド・メロディ』は、言うまでもなく映画のずっとまえに作られた既成曲。微妙なラインにいるのが22位「真夜中のカーボーイ」の『EVERYBODY’S TALKIN’』と、29位「イージーライダー」の『BORN TO BE WILD』。前者はニルソン、後者はステッペンウルフが、いずれも1968年に発表したアルバムからで、映画の製作はどちらもその翌年。既成曲であるのは事実だが、これらを映画抜きで思い出せる人は少ないんじゃないだろうか。ともあれ、こういうロックっぽいのが入っていると、ちょっと嬉しい。

 とはいえ、このセレクションは保守的だよなあ…。全体的に、なんかセンチすぎないか? 泣けりゃあいいってもんじゃない。例えば、「レザボア・ドッグス」の“耳切り”のシーンでかかるスティーラーズ・ホイールの『STUCK IN THE MIDDLE WITH YOU』はバイオレンス・ビジュアルと、今やすっかりセットになっている。「恐怖のメロディ」の『MISTY』でもいい。そういう“ゾッとさせる”系のセレクトがあって然るべきと思うのだが、どうだろう。

 写真はスティーラーズ・ホイール、『STUCK IN THE MIDDLE WITH YOU』収録の1973年のアルバム『STEALERS WHEEL』。