華氏911度より熱い!?男

gakus2004-08-15

今日は終戦記念日。「華氏911」には反戦映画の要素が少なからずあるが、視点として面白いのは“戦争で儲けている連中が(本当に)いるんだぜ!(しかもそいつは一国の長!)”ということを前面に打ち出したこと。“戦争は尊い命が失われるから、いけません”というまっとうな主張から一歩踏み込んだ、こんな生々しい現実を見せられる方がムカツキ度も上がるので、メッセージを伝達するうえは効果的ではないでしょうか。

駄目ジャケ100選

(その8)

 モータウンのなかでもっとも有名な反戦ソング『WAR(邦題:黒い戦争)』を歌ったエドウィン・スター/EDWIN STARR。1970年のアルバム『WAR & PEACE』にこの曲を収録したものの、“まだまだ俺のメッセージは伝わってねえ!”と思ったのか、翌年リリースされた、この『INVOLVED』にも再収録。その続編というべき『STOP THE WAR』までぶち込んで、それでもまだ足りないのか、お腹を出してフンバリ顔でプルプルしている、怒れるエドウィンの図。ここまでリキ入れて訴えられると「華氏911」とは違った訴求力も出てくるはずだが、いかんせんフリンジがたくさんついた(しかも、やたらと長い!)ウエスタンルックでは脱力を禁じえません…。

 それはともかく、このアルバムにはテンプテイションズ『BALLS OF CONFUSION』の10分以上におよぶカバーや、スライ&ザ・ファミリーストーンの『STAND』、ジョージ・ハリソン『MY SWEET LORD』などのカバーも収められており、内容的にも確かに力は入っている。

 数年前に観たユアン・マクレガーやキャサリン=ゼタ・ジョーンズが出演している「ブルー・ジュース」という映画に、エドウィン・スターが出てきたときは驚いた。イギリスのサーフィン映画に出演しているとは夢にも思いませんでした…。