サイケデリック・トリップ
5月30日の日記にチラッと記した、ミシェル・ゴンドリー監督(「ヒューマンネイチュア」)、ジム・キャリー主演の「エターナル・サンシャイン」の日本公開が、来年3月に決定したようです。
その時の日記に記したザ・ポリフォニック・スプリー/THE POLYPHONIC SPREEの『LIGHT AND DAY』。これ大好きな曲なので、劇中でどう使われているのか楽しみだったが、ジム・キャリーがヒロイン(ケイト・ウィンスレット)を車で拾うシーンで、チラッと流れただけでした。しかも、サイケディリックなアレンジのアルバムバージョンで、メロディの良さが際立つシングルバージョンではない。カーオーディオから流れているという設定らしく、音質がこもっていて、うっかりすると聴き逃しかねない。
代わりに、エンディングでフィーチャーされるベック/BECKの『EVERYBODY'S GOT TO LEARN SOMETIME』が、とてもよい。これ、KORGISという1980年代のバンドのカバーなんだけど、ベックのバージョンはフォーキーで渋みがあって、映画の結末にうまくフィットしている。歌の内容も物語に合っているような気がする。
で、肝心の映画は文句なしの傑作。失恋した男(キャリー)が、記憶を消す会社に依頼して、彼女との思い出を消してもらおうとするのだが、途中で彼女を忘れらないことに気づき、これ以上、記憶を消されぬよう脳内奔走するという話。チャーリー・カウフマンによる脚本は「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」と同様に、奇妙な世界をエンターテインメントとしてうまく昇華しているが、今回は描きたいテーマがはっきりしており、直接的に観客の心に訴えるものがあると思う。
ジャケは、ポリフォニック・スプリーが今年6月にリリースした2NDアルバム『TOGETHER WE'RE HEAVY』。これもサイケデリック・ポップ路線だが、前作以上に音に広がりがある。ライナーによると、これまで24人だったバンドの正式メンバーが、ひとり減って23人になったとのこと。これだけ大所帯だと、なんかどうでもいい…と言ったら怒られるかな。
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