映画は戦い続ける、か!?

gakus2004-11-04

 「スーパーサイズ・ミー」のスポットはTVでは観られないそうです。映画を観た後だけに、やっぱりね…と思わずにいられない。

 この映画はファーストフードで一ヶ月過ごすという人体実験を主軸にしつつ、その合間には外食産業がいかに巨大ビジネスとなってるかを検証している。で、それによると米国の某ファーストフード店は年間の直接宣伝費に10億4千万ドルを費やしているとか。どれほどの利益を上げているかは失念したけれど、資料によると、米国人のファーストフード年間消費額は1100億ドル! ちなみに全米歴代興行収入ベスト20の収益をトータルしても、この10分の1にも満たない。いかにアメリカ人が映画好きとはいえ、ファーストフードはその比ではないようで、産業としてのスケールは比較にならない。

 もちろん日本の事情はアメリカとは異なるが、多額の宣伝費を使っていることはCMの放映量からも想像に難くない。局としても、この映画を宣伝することは、お得意様にケンカを売るようなことだから、ダメということなのだろう。

 局側が自粛したのか、某ファーストフード店が圧力をかけたのかは知らないが、これは「スーパーサイズ・ミー」がアンチ・ファーストフード映画とみなされた、ということか。個人的には、10月19日の日記で記したように、そういう映画には見えなかった。この映画を観たことで、食生活に対する意識が改善されるかな…とは感じたが。まあ、売り上げには多少響くとしても、映画の興収に比べたら微々たるものだろう。

 ジャケはVIOLENT FEMMES、1988年のアルバム『3』。映画でトボケたユーモアを発散しているアコーテスティック・ナンバー『FAT』を収録。