バットマンに屈折を…

gakus2005-05-03

 昨日に続いて「バットマン」シリーズの話を。一作目こそプリンスのファンクが炸裂していたが、2作目はダニー・エルフマンのスコアをさらに大々的にフィーチャーし、エンディングはロックで締める、というパターンに。

 第2作「バットマン・リターンズ」は最初に劇場で観た際、何の予備知識もなかったので、エンディングでスージー&ザ・バンシーズの曲が流れてかなり驚いた。まだゴスという単語がアメリカで一般的にはなっていなかった時代のことである。前作以上に陰険に見えた主人公ブルース・ウェインのクラさにもとれるし、キャットウーマンの恨み節にも聴こえる。

 さすがにこのノリはマズいと思ったか、3作目の「バットマン・フォーエヴァー」ではビッグネーム、U2『HOLD ME, THRILL ME, KISS ME, KILL ME』。多少ファンクの匂いがあるとはいえ、U2のナンバーの中でも暗い曲だった。彼らがシリーズのテイストに接近したのだろうか。そういえば、ここから劇中でのロックの使用度がグーンと上がった。オフスプリングニック・ケイヴあたりも劇中で聴ける。

 で、4作目『バットマン&ロビン』のエンディングはスマッシング・パンプキンズの『The End is the Beginning is the End』。時代がゴスという言葉に追いつき、その路線ともとれるうえに売れているアーティストとなると、これ以上適任はいないだろう。しかし、皮肉にもジョージ・クルーニーがふんしたブルース・ウェインは、もはや性格も悪くないし、悪役の屈折も物足りなかった。後に州知事になるお方に屈折を期待するのが間違いか。

 今度の「バットマン・ビギンズ」、ブルース役に「アメリカン・サイコ」「マシニスト」のクリスチャン・ベイルとなれば、イヤでも屈折を期待せざるをえない。さて、そうなると主題歌は誰か? 気になるところであります。

 もっとも好きな主題歌となると、スマッシング・パンプキンズだろうなあ。というワケでジャケは『The End is the Beginning is the End』リミックス5バージョンを収録した12インチ・シングル。

バットマン・アンソロジー コレクターズ・ボックス (初回限定生産) [DVD]

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