ミックもいいけど…

gakus2005-05-10

 1月10日の日記で記した、ミック・ジャガーがサントラに参加した「アルフィー」を観る。

 1966年マイケル・ケイン主演による同名イギリス映画を、ジュード・ロウ主演でリメイクした恋愛コメディー。ジュードふんするプレイボーイが、派手な女性遍歴を重ねながら、愛について学んでいくという物語。今となっては、やられ尽くした感のある内容で、ともすれば嫌味にも見えそうなものだが、軽妙な雰囲気にうまく乗せられて、気持ちよく観てしまいました。

 ミック・ジャガーとデイヴ・スチュアートによるゴールデングローブ賞受賞曲『OLD HABITS DIE DARD』は、エンディングでのフィーチャー。泣かせます。このコンビによる他のサントラ収録曲もいい感じで、随所でエモーショナルなカラーを出している。また、エンドクレジットでは、66年のオリジナル版で使用された、バート・バカラックによる主題歌のジョス・ストーンによるカバーがフィーチャーされる。

 先に記した軽妙な空気は、上記のサントラ収録曲よりも、未収録の60〜70'sソウルやジャズに負うところが大きい。テディ・ペンダーグラス、アン・ピープルズ、インプレッションズなどのスムーズなグルーヴ・チューンが味を出す。とりわけプール・バーでのラブシーンでフィーチャーされるアイズレー・ブラザースの『FOR THE LOVE OF YOU』は色っぽくて印象的。

 もうひとつ印象に残ったのはソニー&シェールの『BEAT GOES ON』のスウィング・ジャズ風カバーで、これはスーザン・サランドンふんするグラマー熟女とジュード・ロウアブサン酒で酔っ払うシーンでフィーチャーされる。クレジットによるとバディ・リッチ・バンドというグループが演奏している模様。ボーカルがロリ声で、これがまた妙味。ジュードが乗ってるモッズ風スクーターともども、スウィンギング・ロンドンの時代に作られたオリジナル版への、さりげないオマージュととれなくもない。

 ジャケは、ソニー&シェールのオリジナル『BEAT GOES ON』を収録した1967年のアルバム『IN CASE YOU'RE IN LOVE』。

アルフィー スペシャル・コレクターズ・エディション (初回出荷限定価格) [DVD]

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