オーリーの着メロ

gakus2005-10-17

 先週末、全米公開された「エリザベスタウン」(日本では11月公開)は、「バニラ・スカイ」のキャメロン・クロウ監督が盟友トム・クルーズのプロデュースの下で撮り上げた人間ドラマ。オーランド・ブルームふんする、仕事でしくじって人生に絶望した青年が、死んだ父の葬儀の準備を進めるうちに、スチュワーデス(キルスティン・ダンスト)と恋に落ち、人生をポジティブにとらえるようになる…という物語。

 「あの頃ペニー・レインと」で自身のロックジャーナリストとしての体験を描いたクロウだけに、今回もフィーチャーされるロックナンバーは多い。予告編で使用されていたエルトン・ジョンの曲は、もちろん印象的に使われている。

 それと、TEMPTATIONSの1969年のヒット曲『I CAN'T GET NEEXT TO YOU』。一瞬聴こえてきたと思ったら、あっさりかき消され、ヒドい扱いだなあと思ったら、その後オーランド・ブルームの携帯電話の着メロとして、何度も聴かされることに。オーリー、若い割には趣味が渋い。ちなみに、この曲は最近では「最後の恋のはじめ方」(3月28日の日記参照。ジャケ付)での起用が印象深い。

 もうひとつ、ブラック系アーティストのナンバーで印象深いのは御大ジェームス・ブラウン/JAMES BROWNの『THAT'S LIFE』。フランク・シナトラの持ち歌として有名な曲で、JBも貫禄ふっぷりに歌っている。映画の後半で、オーリーはキルスティンからもらった旅マップに従って帰郷するのだが、このマップには“ここに着いたら、コレをする"“ここでは、この曲を聴く"など、おせっかいにも程がある指示がCD付きで書き込まれている(それらを忠実に行動に移すオーリー。素直にも程がある)。そのご指定BGMのひとつが、このナンバー。御大の気持ちよさげなボーカルが、のどかな旅の風景にハマッてます。

 ジャケは、この曲を収録した1969年のアルバム『GETTIN' DOWN TO IT』。JBには珍しい、ジャズ・スタンダード主体のアルバム。先ごろようやくCD化されました。

エリザベスタウン [DVD]

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