ブロンディ公演雑感

gakus2006-09-07

 招待券をいただいたので、BLONDIEの来日公演を観に行ってきました。仕事が終わらず、会場に着いたのは開演時間から一時間以上過ぎていた。が、幸いオープニングアクトがいたようで、見逃したのはたぶん一曲と思われる(到着したとき、前の曲のエンディング続いて“ハロー、トキオ!"というデボラ・ハリーのMCが聞こえたので)。

 再結成後まで追いかけていたわけではないので、個人的にバンドのイメージは1980年代初頭で停止していた。とはいえ「死ぬまでにしたい10のこと」などで女優業のデボラ(デビー)・ハリーは何度か観ていたので、全盛時の妖艶さはもちろん期待していない。そしてやはり、デビーのみならず他のメンバーも加齢が一目瞭然。

 しかし老いを見たことが悲しかったかというと、まったくそんなことはなく、デビーはよく動き回っていたし、ボーカルにとても伸びやか。『MARIA』のサビの部分、“まりぃあー"の後の歌詞は、レコーディング・バージョンでは声が荒れてビッチな雰囲気がある(それはそれで良し)けれど、今回のライブでは荒れることなく切ないメロディーに合っていたと思う。円熟とは、こういうことを言うのだろう。それと一時は白血病で闘病生活をおくっていたギターのクリス・スタイン。見た目にはいちばん老いが目立ったけれど、『RAPTURE』の間奏部分で悶絶しそうなほどノイジーなギターソロを聴かせてくれたのは嬉しかったー。

 客層はやはり自分のようなオッサンが多かったが、意外に若い女の子も多くて驚いた。『ATOMIC』がカバーで「トレインスポッティング」に使われたのは10年近い前だし…。外人客も多くて“『SUNDAY GIRL』やれー!"と騒いでいたが、デビーは笑ってあしらい、そして本当にやらなかった。

 ROXY MUSICの『MORE THAN THIS』、BEATLESの『PLEASE PLEASE ME』のカバー2曲を披露。このふたつを一度のステージで違和感なくやってしまえるのは、ブロンディのモダンなポップ・センスを如実に物語っていると思う。そういう意味で本当に楽しいライブでした。

 そういえばブロンディはCDでは持ってないなーと思い、帰りがけにHMVで最新ベスト盤『GREATSET HITS:SOUND &VISION』を購入。PV15曲収録のDVD付で、ついムラムラと。で、ジャケはそれです。