やさぐれ姐御伝
ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の『ポイント45』(3月公開)は、ニューヨークのダウンタウンを舞台にしたドキュメンタリー・タッチの人間ドラマ。ミラがふんするのは、タフガイ気取りの恋人とともに拳銃密売で稼いでいる女性。最初はうまくいっていたものの、恋人の嫉妬と暴力に耐えられなくなり、泥沼の生活から抜け出そうとする。惚れた弱みに縛られている膠着状態、それを乗り越えてガラリとしたたかに変貌するヒロイン。殴られ脅され泣きじゃくる姿と、逆境越えたクールな姿の振り幅の大きいこと。それを体現したミラの熱演は、鬼気迫るものがあります。
そんないかがわしい場所が舞台なので、音楽もギターがゴキゴキと鳴ってるブルースやロックが多め。とりわけ印象的なのは、最初の方でバーで流れているTHE MOONEY SUZUKIの『EVERYTIME』。恋人のもとにゆっくりと歩み寄るミラの姿に、この曲のドラマチックでブルージーなイントロが重なり、ゾクゾクするほどかっこいい。はきだめの美女を引き立たせる、ナイスなBGMでありました。
ジャケは、この曲を収めたTHE MOONEY SUZUKI、2000年リリースのアルバム『PEOPLE GET READY』。ジャケのとおり、ガレージロックの好盤。
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