メイジャー・トムの気分

gakus2007-03-06

 ダニー・ボイル監督と作家・脚本家のアレックス・ガーランドが、『ザ・ビーチ』『28日後…』に続いて3度目のタッグを組んだSFスリラー『サンシャイン2057』(4月公開)のお話。

 太陽の消滅が秒読み段階となり、地球存亡の危機に瀕した西暦2057年、人類は太陽に最大級の核爆弾を打ちこむという最後の賭けに挑み、8人のエキスパートを宇宙に送り込んだ。が、宇宙船内の、その8人(演じるはキリアン・マーフィ、ミッシェル・ヨー、クリス・エバンス、真田広之等、国際的キャスティング)は次々と危機に見舞われ、任務は危険を帯びてゆく…。ミスを犯してパニックに陥る者もいれば、太陽の美しさに心を奪われて視覚的ジャンキーになりかける者もいて、物語は内省の部分にも切り込んでくる。太陽や宇宙といった、とてつもなくデカいものに比べたら、人間の小さいこと。こうなると、もし自分が乗務員なら『SPACE ODITY』じゃないけれど、“出来ることは何もない。滅んじゃえ"という気持ちになってしまうので、とてもこの任務には就けそうもない。

 そんな気持ちを後押しするかのように、エンドクレジットで流れるI AM KLOOTの『AVENUE OF HOPE』。
 No-one's born, and no-one dies, no-one lives, so no-one cries and we wait to see just what we will become
 あー、無気力の極地。生きる気力とか、ガッツとか、そういものを著しくそがれてしまいます。

 というわけで、ジャケはI AM KLOOT、この曲を収めた2005年のアルバム『GODS AND MONSTERS』。

サンシャイン2057 [DVD]

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