マニアックにも程がある

gakus2007-07-05

 昨日に続いてクエンティン・タランティーノの『デス・プルーフinグラインドハウス』の話。

 前半で登場する奔放な女の子3人組のうち、黒人の女子がいるのだが、この娘がかなりの音楽通と思われる。とういのも、バーのジュークボックスではEDDIE FLOYD、JOE TEX等のスタックスやアトランティックのサザンソウルを選び、また60年代のイギリスのバンド、DAVE DEE, DOZY, BEAKY, MICK & TICHなんてグループ名がスラスラと出てきたりする。時代設定は判然としないが、劇中で『プリティ・イン・ピンク』がどうこうというセリフも出てくるから、80年代後半以降であることは間近いない。ということは、少なくとも20年以上前の音楽を、この女の子は好んでいるということだが、DAVE DEE〜の名前をスラスラ言えるなんて、やはり普通じゃないよなあ。クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングの名前がサラッと言える女の子だって少ないと思われるのに…。

 こういう女の子は、熱心なレコード・コレクターでもあるタランティーノのファンタジーなのだろう。こんな女の子とつきあいたい、みたいな。いや、気持ちはわかるぞ。

 ジャケは1966年リリース、DAVE DEE, DOZY, BEAKY, MICK & TICH、アメリカでのデビュー・アルバム。カーラジオから流れるヒット曲「HOLD TIGHT」を収録。