米仏連合

gakus2008-02-04

 アメリカで人気があるという同名ゲームを映画化した『ヒットマン』(4月公開)は、タイトルどおり殺し屋を主人公にしたアクション。米FOXスタジオ主導の製作作品だが、リュック・ベッソンのヨーロッパコープが製作に絡んでいるうえに、ヴィン・ディーゼルも製作総指揮に名を連ねている、なんとも不思議な人脈による映画だけれど、このメンツから想像できるとおりの内容。

 小さいころから殺し屋として養成されてきた冷徹なヒットマン(『ダイ・ハード4.0』の悪役も記憶に新しいティモシー・オリファントがスキンヘッドで熱演)が任務の途中で殺すはずの女性を救ってしまったことから、初めて人間らしい感情に目覚める…というストーリー。お話自体はありがちといえばありがちだが、恐ろしいほどスピーディーに物語が進むので退屈しないし、アクションにもカタルシスがある。何より、次の『007』のボンド・ガール、オルガ・キュリレンコのヌードが拝めるのはありがたや、である。

 スコアは“ジェイソン・ボーン”シリーズを思わせる(というか、ヨーロッパ・コープの作品らしくというべきか)デジデジした曲が多く、既成曲の使用もそんな感じ。なので知らん曲ばっかだったけれど、主人公が乗り込んでいく武器商人のアジトではJUSTICE“DVNO”がかかっていて、ちょっと安心。この人たちも一応エレクトロニックに分類されるのだろうが、このナンバーに限ればソウルっぽいと思う。最近では珍しい、英語圏で人気のあるフランスのアーティストだから、ここでの起用も腑に落ちた。

 ジャケはJUSTICE、昨年リリースのアルバム『CROSS』。