エディは世界を繋ぐ

gakus2008-08-30

 すでに公開されている『グローバル・メタル』は、『メタル ベットバンガーズ・ジャーニー』(2006年4月19日のエントリー参照)に続いてサム・ダン監督が手掛けたヘヴィメタル・ドキュメンタリー。前作が世界中で反響を呼んだことから、ダンは今度は世界をめぐり歩き、各国のヘビメタ・シーンを見て歩く。

 国が違えばメタルのとらえられ方も異なり、ブラジルでは個性を追求するための音楽で、中国では抑圧のはけ口だったり、インドネシアでは暴動そのものだっり。日本は他のどの国とも違うようで、娯楽のひとつとして受け止めているファンが多い。"日本のメタル・ファンは、欧米のファンのように社会への怒りをメタルに求めていない”とは、本作での伊藤政則の弁。なるほどねー。メタルの受け止められ方というよりは、それを通して各国のお国柄が見えてくる。これは興味深い。

 ちょっと驚いたのが、どの国に行っても必ずといってよいほどアイアン・メイデンのTシャツを着ているファンがいること。メイデンのジャケに登場するグロ・キャラ、エディが、誰の胸部にもどーんと乗っかっている。自分はこのジャンルには無知なので、ここまで人気があるとはビックリ。受け止められ方は国によって違っても、"神"には変わりないらしい。ボーカルのブルース・ディッキンソンいわく、“どこの国でもキッズはキッズだ”。

 ジャケは、IRON MAIDEN"2 MINUTES TO MIDNIGHT"シングル盤、1984年リリース。ブラジルでのシーンで彼らのコンサート・フッテージが挿入され、そこでプレイされるのがこの曲。当時イギリスでやたら売れていたと記憶している。このフッテージでもファンは大合唱だ! それはともかく、このエディ君はいささか地味。