ラストまでリスペクト
復活!というわけで今週末公開のSFスリラー『プレデターズ』。90年代半ばにボツになったロバート・ロドリゲスの脚本をベースに、彼のプロデュース、『モーテル』『アーマード/武装地帯』などの良質のB級映画で名を上げたニムロッド・アーントルの演出によって生み出された『プレデター』の続編。ここでは『プレデター2』や『AVP』シリーズは、とりあえずなかったことになっている。
目が覚めたら、落下していた……見知らぬジャングルに落とされた人々、その顔触れは腕利きの傭兵(エイドリアン・ブロディ)やCIAの女スナイパー(アリシー・ブラガ)、麻薬カルテルの殺し屋(マチェーテ!)、日本のヤクザ、殺人とレイプの罪で服役していた死刑囚などなど、いずれ劣らぬ殺しのプロたちばかり。なぜか場違いなヘタレの医師(トファー・グレイス)も混じっていたりするが、何が起きたのかわからないまま、とりあえず彼らはまとまってジャングルの中を突き進む。やがて彼らは気付く。ここは異星で、自分たちは狩猟の獲物にされたことを。やがて最高の獲物を狩ることに喜びを感じる宇宙の狂暴なハンター、プレデターが彼らに襲いかかる……。
プレデター映画としては初めて地球以外の場所を舞台にした画期的な設定で、普通のプレデターよりも狂暴なスーパー・プレデターが大暴れし、プレデター同士でバトルするファン狂喜の見せ場もアリ。一方で、戦闘の地球代表vs狩猟の宇宙代表という一作目の魅力をしっかり踏まえているのが嬉しい。もちろんバトルもハードゴア。スーパー・プレデターと日本人ヤクザのチャンバラ・シーンは、プレデター映画史に残る名シーンだ!
こんな具合に、一作目の大ファンというロドリゲスとアーントルのプレデター愛が詰まった一作なのだが、エンドクレジットではさらにダメ押し。ここで流れるリトル・リチャードの”LONG TALL SALLY"は、1作目でシュワルツェネッガーら特殊部隊員たちが、任地へ向かうヘリ内で聴いていたナンバー。これは『プレデター』ファンとしてはニヤリとせざるをえないじゃないか!
というワケで、ジャケはLITTLE RICHARD、ロックンロール草創期の名曲がたっぷり詰まったコンピ『THE GEORGIA PEACH』。
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