ダブリン上等!

gakus2004-12-21

 という邦題からして脱力を禁じえないけれど、その「ダブリン上等!」(2月公開)を観ました。

 道徳観念が欠如したチンピラ、失恋した青年とインポに悩むその友人、妻子ある男との恋に走る青年の恋人、その妹であるヒゲの映えた女、クビになってバス運転手、TV番組に出たいタフガイ気取りの刑事など、ダブリン在住の問題を抱えたキャラクターが右往左往する群像劇。ユーモアの感覚は「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」にも似て、庶民的でリアル。好感の持てる映画でした。宣伝上のピジュアルではチンピラ役のコリン・ファレルが押し出されているが、彼だけにスポットが当たるわけではなく、いわゆるアンサンブル・キャスト。

 オープニングでかかるのは、やはりアイルランドつながりのU2。初期も初期、1980年のファーストアルバム『BOY』(写真)収録で、アイルランドでのデビューEPにも収められている『OUT OF CONTROL』が威勢良く鳴り響く。久しぶりに耳にしたが、このころのU2、いかにもUKインディーズ系バンドのギター音を響かせていて、ちょっと微笑ましい。ちなみに、この曲、本編ラストにもフィーチャーされている。

 他のアイリッシュ勢では、クラナド/CLANNADのナンバーが、刑事の車(ケルト音楽のファンという設定)で鳴っていたりする。その車を盗んだ青年が、刑事に“この曲は最悪だ"というのが笑えた。

 明日はコリン・ファレルが歌う、あの曲について。

ダブリン上等! [DVD]

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