gakus2005-05-29


★CD『A CERTAIN TRIGGER』MAXIMO PARK

 フジロックだったかサマソニか忘れたけれど、どっちかに出るはずのマキシモ・パーク。先月末に国内盤が、本国よりひと足早くリリースされていた、このファースト・アルバム。今月中旬にもめでたくイギリスでリリースされたが、限定版には今年3月の東京公演の模様を収録したボーナスCDが付いていたので、国内盤を持っているにもかかわらず、ついつい購入。

 本編ディスクの方は5月のヘビーローテーションだったが、屈折していながらも陽性のテイストはツボにはまる。音的にはパンキッシュで、例えるならバズコックスの屈折とポップ・テイストをそれぞれ2割増ししたような感じ。キーボードの音色が隠し味で、オチャメな空気感を漂わせている。とにかく、何が気持ちいいって、音程の高低差があるメロディーをパンキッシュに奏でてしまうこと。そんな部分にカタルシスが感じられるから、つい何度もCDプレイヤーにセットしてしまうのだろう。

 ライヴCDの方は、“意外に演奏もちゃんとしているなあ…”という感想。レコーディング・バージョンを超えるような意外性こそないが、これだけしっかりしていると可能性だけは確かに感じさせる。このCDの内ジャケに演奏しているメンバーの写真が載っているんだけど、ボーカルのちょっとオタクっぽい男の子が高々とジャンプしていて、パフォーマンスはかなり面白そうである。

そういえば、このバンドはアルバムもシングルも、飛び上がったりのけぞったりしている人間のモノトーン写真ばかり。ロバート・ロンゴのアートみたいで、その芸術臭に一度は腰が引けたが、いざ聴くとフレンドリーな音。見かけはキザだが、話してみるといいヤツだった…ってトコでしょうか。