グラインドハウス体験
クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスの共同監督作で、一週間限定公開の『U.S.A.バージョン グラインドハウス』を観る。来月から別々に公開される『デス・プルーフ』『プラネット・テラー』各作品については各々ふれたので改めて書かないけれど、これは断然USA公開バージョンの方がイイ! わざと粗雑にシェイプした90分ほどの各短縮版は、テンポがよいだけでなく、ぶっきらぼうなぶん、とてもグラインドハウス的。2作立て続けに観てもまったく飽きないし、立て続けに観たことでいかがわしいビームを思いっきり浴びたような感じ。『プラネット・テラー』で弾みのついたヒロイン・アクションの熱が、『デス・プルーフ』のクライマックスで昇華されるのは、とてつもなく爽快。上映後に拍手も起こったが、手を叩きたくなる気持ちもわかる。2本の映画、プラス、フェイク・トレーラーでひとつの作品となっており、それを観るという体験そのものが楽しい3時間強でありました。これが限定公開だなんて、もったいない…。
驚いたのは『デス・プルーフ』でラップダンスのシーンが“一巻喪失”のテロップでバッサリ、カットされていたこと。エロがひとつの売りとなるグラインドハウス映画にしては大胆な編集。
ジャケは、そのカットされたラップダンス・シーンでフィーチャーされるTHE COASTERS“DOWN IN MEXICO"を収録した1959年のアルバム『THE COASTERS』。ヴァネッサ・フェルリトのエロいダンスが観たければ、ピンで上映される『デス・プルーフ』を観るべし。
*関連エントリー
http://d.hatena.ne.jp/gakus/20070704(『デス・プルーフ』)
http://d.hatena.ne.jp/gakus/20070705(『デス・プルーフ』)
http://d.hatena.ne.jp/gakus/20070706(『プラネット・テラー』)
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