駄目ジャケ100選

(その6)

 バイオハザードで思い出したのが、このジャケット。ガスマスクを持って仁王立ちしている、この男性はアンドレ・サイモンさん。腰に当てた手が、どういう根拠からくるものかは判らないけれど、やたらと力強い自信を物語っている。その後方で揃いのユニフォームを着せられ、ガスマスクを持たされているバックの方々のやる気のなさが、ナイスなコントラスト。ニューウェイブ、ニューロマンティクを意識した衣装が裏目に出たのか、この方は『サバイヴィン・ザ・80'S』というタイトルとは裏腹に、ソロアーティストとしては80'S半ばににしてシーンから消えてしまいました。

 とはいえアンドレ・サイモン/ANDRE CYMONEは80年代後半にJODY WATLEYのプロデューサーとして、再び脚光を浴びることになる。元々はブリンス/PRINCEのバックで演奏していたベーシストで、PRINCEとケンカ別れした後に、その向こうを張ってニューウェイブ風ソウルを打ち鳴らしてソロデビュー。このアルバムでも1980年前半のPRINCEにも似た、クールなファンクを聴かせてくれます。