アンカーマンって、こんな邦題に!?
“男が存在の危機を迎えたとき、できることはひとつ。スーツを買いに行こう!”
これが名言かどうかは、礼服以外のスーツを持っていない自分にはわかりかねるが、日本未公開のままビデオ化されたコメディー「俺たちニュースキャスター」(原題「ANCHORMAN」)が面白いことだけは、よくわかった。
舞台は1970年代のサンディエゴ。視聴率ナンバーワンのニュース番組のアンカーマン(ウィル・フェレル)が、野心的な女性キャスターの台頭に脅かされ、不安に陥る。そこで開き直ったように仲間に向かって吐くのが、最初に記したセリフ。たぶん、ニュース台本を一字一句読むだけで人気者となった主人公のバカっぷりを強調したギャグだと思うが、スーツを着こなせる人は、そういう気分を持つものなのかなと疑問に思った次第。
この威勢のいいセリフとともに、GENE CHANDLERの1970年のヒット曲『GROOVY SITUATION』が鳴り始める。ゆるいグルーヴが、ノーテンキ感を引き立てるナイス・チョイス。
ウィル・フェレルの他に、ベン・スティラー、ヴィンス・ヴォーン、ルーク・ウィルソン、ジャック・ブラックなど、なるほどね、と思える人脈キャスティング。フェレルと行動を共にするスポーツ・キャスター(デビッド・コークナー)、天気予報官(スティーブ・カレル)、レポーター(ポール・ラッド)仲間3人は「40 YEAR OLD VIRGIN」(8月25日の日記参照)で再共演しており、まさしく現代コメディーの人気者の豪華共演となった。そしてなぜかティム・ロビンスも。キャスター版「ズーランダー」と呼びたいほどの快作。バカみたいに面白い映画なのになぜビデオスルー!? たぶん“バカみたい”だからだろう。
ジャケは『GROOVY SITUATION』収録、ジーン・チャンドラー、1970年のアルバム『THE GENE CHANDLER SITUATION』。
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- 発売日: 2005/10/07
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