休日のバカ映画

gakus2009-03-20

 全米では現在、ロック様ことドゥエイン・ジョンソン主演、アンディ・フィックマン監督のディズニー製SFファンタジー『RACE TO WITCH MOUNTAIN』がヒット中だが、この監督・主演コンビは前作『ゲーム・プラン』に続いて全米ナンバーワン・ヒット作を放ったことになる。本日は、日本ではDVDスルーになってしまった、この『ゲーム・プラン』のお話を。

 ロック様が扮するのはNBAの人気クォーターバックだが、優勝からは見放されているアメフト選手。傲慢でスタンドプレーに走ることもしばしの彼は、ある日、自分に8歳の娘がいたことを知らされる。この娘を引き取るハメになった彼はプレイボーイ生活を断念し、育児に悪戦苦闘。しかし、彼女のお陰で家族愛に目覚め、それは試合でのチームプレーの尊重に繋がっていく…。タイトルにバカ映画と記したけれど、そこはディズニー、ある程度節度があり、むしろハートウォーミング・コメディ。でも、ロック様が女性を口説く際にBGMとして利用するマーヴィン・ゲイの”LET'S GET IT ON"はベタ過ぎてバカっぽいぞ。

 ロック様を余計にバカっぽく見せるのは、彼ふんする主人公が大のプレスリー・ファンである点。部屋にパネルを置いているばかりか、ケータイの呼び出し音は”監獄ロック”だし、家の呼び鈴は”ラブ・ミー・テンダー”、そして愛娘とケンカした際に仲直りすべく歌うのが”今夜はひとりかい”だったりする。”キング”を自認するのも、その影響。

 映画の最初の方ではジェイミー・ヴォーン(故スティーヴ・レイ・ヴォーンの兄貴)率いるブルース・バンド、THE FABULOUS THUNDERBIRDSのヒット曲”TUFF ENOUGH"が流れてくる。この後、愛娘に振り回される主人公は、まさにどこまでタフかが試される。骨太なブルース・サウンドはロック様の陽性で頼れるキャラにも似合っているぞ。

 ちなみに『RACE TO WITCH MOUNTAIN』でロック様が扮するのは、これとは正反対の、生活に疲れたダークなタクシー運転手役。この新作については後日、改めて触れます。

 ジャケは1986年リリース、THE FABULOUS THUNDERBIRDSの代表作『TUFF ENOUGH』。

ゲーム・プラン [DVD]

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