なぜにこの曲が!?

gakus2009-06-17

 ドリームワークス・アニメーション初の3D作品『モンスターVSエイリアン』(7月公開)は、すでに全世界で3億5千万ドル以上の興収を上げている注目作。日本ではイマイチふるわないドリームワークス・アニメだが、これが突破口になるのか!?

 隕石に接触して、そのパワーを吸収したために挙式の最中に巨大化してしまった花嫁スーザン。政府の極秘研究機関であるモスンター収容施設に入れられた彼女は、2度と元の世界に戻れないことを知り途方に暮れる。そんなある日、エイリアンが地球に飛来。最初は彼らの意図がわからず、米大統領もとまどっていたが、それが侵略目的であるとわかるや、米国はもちろん世界中が(もちろん日本も)大パニックに。そこで政府はモンスターたちを投入して事態の打開に当たらせる。スーザンは自由と引き換えに、仲間のモンスターたちとともにエイリアンと戦い…。

 3Dとはいえ、これ見よがしにビヨーンと飛び出してくる描写は少なく、むしろ奥行きの深みを強調している感じ。ギミックに頼らずとも、話の面白さで見せる自信があったのかもしりないが、確かにお話は面白い。最初は愛に依存していただけのスーザンが戦いをとおして、自分の核を見つけていくドラマが大人向けであることは、いかにもドリームワークス作品らしい。まあ、個人的には、そんな解釈以前に、スーツザンにオトコ前なモノを感じ、その痛快さに単純にシビレたんだけど。

 さて、大統領がエイリアンとファースト・コンタクトをとる際に、キーボードでのコミュニケーションを取ろうとする。最初は『未知との遭遇』で有名な五音を引き間違えたりして笑いをとるが、その後いきなりHarold Faltermeyerの”AXEL L"(『ビバリーヒルズ・コップ』の有名なインスト曲)を弾き始める。このギャグの意図がよくわからなかったんだよなあ。単にキーボードの音色が知られているからという理由での起用なのか、はたまたこれから製作が予定されている『ビバリーヒルズ・コップ4』に向けて観客の記憶を喚起させる配給のパラマウントの策略なのか。誰か、このギャグの意図がわかった方、教えてくださいな。

 ジャケは1984年リリース、ハロルド・フォルターメイヤー"AXEL F"の7インチ・シングル、UK盤。先週末に公開された新作もコケて、いよいよエディ・マーフィも正念場。起死回生を図るには『ビバリーヒルズ・コップ』の続編しかないのか!?