ラモーンズのドキュメンタリー

gakus2004-05-15

 このところ、映画で頻繁に耳にするラモーンズのナンバー。「スクール・オブ・ロック」「チャーリーと14人のキッズ」、それに9日の日記にも書いた「フォーチュン・クッキー」…。そういえば、この秋公開の「トルク」の主人公は、ずっとラモーンズのTシャツを着ていた。

 そんな映画的ラモーンズ・ブームの頂点として、密かに期待しているのが「エンド・オブ・センチェリー」。昨年、製作されたこのドキュメンタリー、どこかで日本配給してくれないものかなあと思っていたら、某レコード会社が権利を買ったとの裏情報が。劇場公開されるのか、はたまたビデオスルーとなるかはわからないけれど、これは嬉しいニュースだ。

 オリジナル・パンクというと、どこか刺々しいイメージがあるけれど、そんななかにあって、ラモーンズは肩肘を張っていないところが好きだ。THE BLUE HEARTSが『パンクロック』という歌の中で、パンクロックが好きな理由のひとつに“優しいから”と歌っていたが、そこで連想するのは、いつもラモーンズである。単に中指突きたてる反抗心だけでなく、その際に生じるであろう、ためらいや照れごと伝わってくるようなところが、いい。誤解を恐れずにいえば、彼らの歌は10代と目線の高さが一緒なのだ。

 フィル・スペクターがプロデュースした1980年のアルバム『END OF THE CENTURY』は、メンバー自身気に入っていないといわれているが、スペクターサウンドのマイルドさがラモーンズの“優しさ”を引き出した好盤だと思う。もちろん、ラモーンズの持ち味である勢いやスピード感、エッジは生きたまま。代表曲『DO YOU REMEMBER ROCK'NROLL RADIO?』は、何度聴いても胸が熱くなる。そんなアルバムのタイトルを冠したドキュメンタリー。とにかく、一刻も早く観たい!

 *鑑賞後の感想は9月1日の日記に記載。