地獄へ一直線

gakus2004-06-25

 6月14日のコメント欄、Mocker!さんからの情報を調べてみたら、あったあった! ザ・クラッシュ/THE CLASH『LONDON CALLING:THE 25TH ANNIVERSARY EDITION』! ミック・ジョーンズ秘蔵の音源をプラスした2枚組で、アメリカ盤が9月21日に発売。そしてそして、故ジョー・ストラマーと自身のバンド、メスカレロスのドキュメンタリーDVDも9月1日に発売されるとのこと。詳細は以下。
http://www.cdjournal.com/main/news/news.php?nno=6905

 このドキュメンタリー、ジョーと親友のディック・ルードが企画・制作したという。ジョー・ストラマーとディック・ルードというと、すぐに思いつくのが、アレックス・コックス監督の「ストレート・トゥ・ヘル」。

 以下チョコっとネタバレ、あり。

 西部の町に流れ着いた強盗3人組、プラス妊婦が、ならず者集団や悪党らと戦うのみならず仲間割れの死闘をも繰り広げる、バトルロイヤル的展開のパンク・ウエスタン。ジョーとディックは3人組のなかの二人を演じ、ともにくたばってしまう。いまわの際のジョーが、瀕死状態で運命に毒づいているディックに言うセリフ“グチっちゃいけねえよ、兄弟”…これにシビレたのはクラッシュファンだけではあるまい。というか、男ならこんな死に方をしたいじゃないか。

 この映画のDVDには、製作から14年を経て主要スタッフ&キャストが当時を振り返るドキュメンタリー「バック・トゥ・ヘル」が収録されている。もちろん、ジョー・ストラマーも出演。しかし、なぜか妊婦役のコートニー・ラブはニセモノが登場する。Why?というわけで、昨年アレックス・コックスが来日した際に取材の機会を得たので尋ねてみたら“コートニーは、あの映画に出演した過去を消し去りたいのさ。出演して欲しくて留守電にメッセージを残したけど、返事はなかった。当時から彼女は上昇志向が強く、高慢で、関係者は皆嫌っていた”とのこと。

 併せて、故ジョー・ストラマーがどんな人だったかのかも訊いてみた。コックスいわく“改めて尋ねられて、僕がジョーについて何も知らないということに気づいたよ。つまり、彼はとても神秘的な人だった…ひとつハッキリしているのは、砂漠での撮影で暑かろうがノドが乾こうが、決して不平や不満を口にしなかったんだ"。カメラの前でも後でもグチらなかったジョー。男の鏡である。

 写真はアレックス・コックス監督作「シド・アンド・ナンシー」のエンディングテーマとなったジョー・ストラマーのシングル『LOVE KILLS』。


ストレート・トゥ・ヘル [DVD]

ストレート・トゥ・ヘル [DVD]