ボーイズ・オブ・サマー

gakus2004-07-16

 カミさんが午後から外出するので、本日は子守担当。何して遊んでやろうか迷ったあげく、品川のプリンスシネマへ「スパイダーマン2」(日本語吹替版)を観に行くことに。

 音楽に注目して見直してみると、スコア以外に劇中でちゃんとフィーチャーされているナンバーは、2曲しかないことに気づく。一曲は『雨にぬれても』(6月17日の日記参照)で、もうひとつはピーターがMJの芝居を観に行くまえに流れるミディアムテンポのロックナンバー。これがJETかな…なにぶんサントラを聴いていないので、よくわからなかい。あとはエンディングタイトルで3曲立て続けにかかるけど、どれもロケンロー!という勢いは感じないミッドテンポのナンバー。うち、ひとつはDashboard Confessionalではないかと思われる。メロディーの“泣き"が特徴的かな、というのが根拠だが、これまた自信ナシ。この辺に詳しい方がいらっしゃいましたら、お教えくださいませ。ちなみに国内盤のボーナストラックとして収録されたというTM REVOLUTIONの曲は全編終了後の吹替声優クレジットで流れてました。

 以下、親バカ話。4歳の息子にとって、今回が映画館デビューである。ドラマ的な部分で退屈して騒ぎ出し、他のお客さんの迷惑になるかも…という不安はあったが、意外にもエンドクレジットが終わるまで食い入るように観ていた。ドック・オクが手術台で大暴れするシーンでは他の子が泣き出し、お母さんに連れられて退場。さすが「死霊のはらわた」のパロディー・シーンだけある。ウチの子は大丈夫か?と様子をうかがってみると、“こわかったね"とボソリ。ストレスを克服してスパイダーマンの能力を取り戻したピーターが、調子こいてビルからジャンプ〜落下〜コケて“アタタ、アタタ"と声を上げるシーンでは、2割弱程度の入りの閑散とした場内に、ウチの子の甲高い笑い声が響き渡った。

 自分の映画館初体験を振り返ると、やはり4歳のときで、父に連れられて「モスラ対ゴジラ」を観たのを覚えている。おかげで、当時はシリーズの流れとして善玉に傾いていたゴジラを、正しく悪玉として認識できた。映画そのものはもちろん、暗くて、とてつもなく広い(と感じられた)映画館という場所の興奮も、そこで食べたチョコフレークの記憶とともに今でも鮮明。映画ファンの多くが、映画館で映画を観ることにこだわるのは、そんな記憶の刷り込みによるところが大きいのではないだろうか。時代は変わって今やシネコン全盛期。メイプルシロップ味のポップコーンを食べながら観たスパイダーマンは、子どもの記憶にどこまで残るのだろうか…。帰り道、糸を出すスパイダーマンの手のポーズを何度も何度も繰り返している息子を見ながら、そんなことを考えた。

 写真は、サントラ収録アーティストのひとつである、THE ATARISのアルバム『SO LONG, ASTORIA』。ドン・ヘンリーのヒット曲をワイルドにカバーした『THE BOYS OF SUMMER』は泣きメロや少年の日の回想を歌う歌詞の効果も手伝って、ノスタルジーをくすぐられます。<追記>
ピーターがMJの芝居を観る前にかかるナンバーは、やはりJET『HOLD ON』でした。