カレッジチャートなんて…

gakus2004-10-08

 明日から公開「クライモリ」のお話。

 ドライブ中に迂回して山道に入った医学生が、パンクで立ち往生している若者5人と遭遇。彼らはともに助けを呼ぶために、森をさまようのだが、そこで見るからに恐ろしい殺人鬼一家と遭遇し、逃げ惑うハメになる…という「悪魔のいけにえ」直系ホラー。スクリーム・クィーンは皆タンクトップ姿という、ツボを心得た演出。ヤブ蚊なんて、へっちゃらなんでしょう。

 それはともかく、デズモンド・ハリントンふんする医学生は、カーステレオでドリーム・シンジケートやら、クィーンズ・オブ・ストーン・エイジやら、新旧カレッジチャート系のバンドを聴いている。で、若者5人と合流した後、助けを呼ぶために何人かと探検に行き、見るからに軽そうな一組のカップルが留守番をすることになる。で、このカップルの女(けっこう、かわいい)の方が、医学生の車の中にあるCDを物色。男の“何かいいCDあった?"という問いかけに、退屈そうに“ない"と答える。

 このことから判るのは、カレッジチャート系の音楽はナンパなアピールは向かない、ということ。頭でっかちの大学生が眉間にシワ寄せて聴くようなもの…とは言わないまでも、少なくとも女の子を口説くときには何の役にも立たない。

 振り返ると、自分も大学生のころはカレッジチャートをチェックして、時々気になったものを買ったりしていたなあ、と。R.E.M.が盛り上がり始めた時期のことで、ドリーム・シンジケートはよく聴いていた。別に眉間にシワ寄せていたわけじゃないけれど、マイナーなモノを聴いて悦に入っていたような気分ではあったかもしれない。それが過ちだったかどうかはともかく、こんなの聴いてちゃモテないワケですよ。今考えれば、モテたかったらサザン、ユーミンが好きとか言っときゃ良かったんだけど、ガンコ者のロック好きとしてはそんなことはなかなか口に出せず(みうらじゅん氏の言うところの“ジージャンズ”の精神性に限りなく近い)。タンクトップのおねえちゃんへの道は遠かった、ということです…。

 そんなワケで、先述のバカップルがさっそく殺されたときに“ざまあみろ!"と…思うのが私だけ、ってことはないはずである(苦笑)。

 で、ドリーム・シンジケートのレコードを探してみたものの見つからず、代わりに同時期によく聴いていたリプレイスメンツ/THE REPLACEMENTS、1989年のアルバム『DON'T TELL A SOUL』。これもカレッジチャートで発掘したアルバムで、当時ずっと上位にランクングされていました。

クライモリ デラックス版 [DVD]

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