君は泣き、死にたくなる
ゴールデングローブ賞で助演男・女優賞を射止めた「クローサー」について。
男女4人(ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、クライヴ・オーウェン)の恋愛のもつれを、そんなに深刻にならんでも…というほど深く掘り下げた愛憎劇で、とりわけ惚れた女の奪い合いを策略的に行なう男同士の争いは、観終わってみると凄まじいな、と思わせる。恋愛においてセックスの占める割合が、男と女ではこんなにも違うのか、ということを考えさせられました。
ゴールデングローブ助演女優賞を射止めたナタリー・ポートマンは、ストリッパー役。で、ジュリアと別れて傷心のクライヴ・オーウェン(こちらは助演男優賞受賞)が、彼女をご指名して個室で踊らせるというシーンがある。ポートマンはヒモパン姿で扇情的に踊っていて、こちらとしても興奮させられるかなと思いきや、ダンサーたちがクネクネ踊っているBGMに、いきなり冷や水をかけられる。プロディジーの『SMACK MY BITCH UP』で踊っているうちは良かったが、それに続いてかかるのがザ・スミス/THE SMITHSの『HOW SOON IS NOW?』。踊れない曲ではないが、“クラブに行けば君を愛してくれる誰かを見つけられる。そして一人で立っていればいい。帰りもひとり。君は家に着き、泣いて、死にたくなる"なんて歌を聴かされては、劣情も萎えというもの。制作側もそれを察してか、先述の歌詞の部分をうまくカットし、インスト部分をつないで延々と流している。それ以前に、スミスの曲がかかるストリップティーズなんて、そもそも行きたいと思うか!?
ジャケはザ・スミス、『HOW SOON IS NOW?』のシングル。このデザインだけでも陰鬱…。
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