革命万歳

gakus2005-02-10

グッバイ、レーニン!」のダニエル・ブリュールが主演した「ベルリン、僕らの革命」(春公開)について。

 ブルジョワ家庭の留守宅に忍び込んでは高価な物品をいじり倒し、何も盗まず“ぜいたくは終わりだ"などの警告を書き残しては立ち去るという、革命的な“運動”を繰り返す、ふたりの青年。その片方の恋人が、もう片方の男とデキてしまい、彼らの“運動"は絶体絶命の危機を迎えてしまう。3人は、ブルジョワ家庭のある主人を拉致・監禁するハメになり、愛憎も手伝って分裂の危機に。理想を追う者の高潔さと青臭さ、挫折感が良く伝わってくる青春映画でした。昨年・一昨年のドイツでの学生運動の盛り上がりが、この映画の背景にあるとのこと。

 クライマックス、3人の心がバラバラになってしまった後に、延々とフィーチャーされるのが故ジェフ・バックリィの『HALLELUJAH』。ギターの弾き語りというシンプルな演奏をバックに、バックリィの清潔感あふれるボーカルがろうろう響き渡る。このナンバー、結局エンディングまで2度、3度と繰り返されるので、これまで一度も聴いたことがない人の頭にも、きっとこびりついてしまうだろう。エンディングを美しく引き立てるナイスなセレクト。

 ジェフ・バックリィのバージョンが最近では有名だが、オリジナルはレナード・コーエンで、1985年のアルバム『VARIOUS POSITIONS』に収録。オリジナルはドラムやベースも入っていて、ゴスペル調のコーラスが被さる。残念ながらコーエンもバックリィもさほど思い入れがないので、どちらのバージョンも持っていないな…と思ったら、レナード・コーエンの1994年のライブ・アルバム『COHEN LIVE』(写真)に入っていた。「ナチュラル・ボーン・キラーズ」を観た後に何枚かコーエンのCDを買ったが、その後中古盤屋に売ってしまい、これだけが残ってました。

ベルリン、僕らの革命 [DVD]

ベルリン、僕らの革命 [DVD]