ブレイド礼賛

gakus2005-02-22

 「スター・ウォーズ」のエピソードⅢよりも観たいが、それ以上に観たかったのが「ブレイド3」! 期待にたがわぬデキで、燃えに燃えて観てしまいました。

 ウェズリー・スナイプスふんする吸血鬼ハンター、ブレイドの活躍を描いたシリーズ3作目。今回はすべての吸血鬼の祖先としてドラキュラが登場し、ブレイドを苦しめる。しかし、どんな敵が現われようと、ブレイドブレイド。ポーズ決めまくりのアクションはもちろん、吸血鬼と吸血鬼を崇拝する人間は皆殺しというポリシーも徹底的に貫かれ、色恋に走りかけて失速したパート2に比べて、ブレイドの魅力は濃厚さを増した。冒頭のナレーションからして“世に伝わる吸血鬼の伝説は嘘だ。真実はブレイドに始まり、ブレイドに終わる"ときた。ここまで俺流キャラを強調されると、もはや潔くて気持ちよい。俺流とはいえ、説教臭いことをヌカしたりしない。ただ行動あるのみの、というのがいい。MP3でBGMを聴きつつ戦闘意欲を高め、ブレイドを援護するヒロイン、ジェシカ・ビール(「テキサス・チェーンソー」)の爆裂ファイターぶりも素晴らしく、「バイオハザード」のミラもかすんでしまいそう。

 このシリーズ、ハードなデジタル・ミュージックばかりを起用しているので、今回も知ってるナンバーはないだろうと思いきや、ありましたよ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドが。フィギュアからバイブレーターまでドラキュラ・グッズを扱うお店が劇中で登場するが、そこで流れているのが『VENUS IN FURS』。ゴスファッションの生意気な男女のガキが店員を務めており、その趣味なのだろう。そうか、ヴェルヴェッツはゴスにも支持層がいるのか…これは意外な発見。このガキどもは、さらに“本物の”ドラキュラの餌食となる、という点でも貢献してくれた。

ちなみにこのシーンの場面転換と同時にバックの音楽も切り替わり、またも打ち込み系のナンバーがかかるが、これが『VENUS IN FURS』と違和感のないつなぎ。編集者のナイスなDJワークである。

 ジャケは、もちろんヴェルヴェット・アンダーグラウンド、1967年の1st。今さら改めて出すのも、ちょっと恥ずかしいんですけどね…。

ブレイド3 アンレイテッド・コレクターズ・エディション [DVD]

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