ヘタレ喫煙者のボヤキ

gakus2005-02-23

 「コーヒー&シガレッツ」(12月10日の日記参照)がらみの仕事をしていて、ふと思うのは、ハリウッド映画では最近、喫煙者の描写を避けているのでは…ということ。非ハリウッドのジム・ジャームッシュだから、この映画は撮れたのではないだろうか。「ナイト・オン・ザ・プラネット」を観た後に、ウィノナ・ライダーのマネをしてガムを噛みながら喫煙したこともありました…。

 ご存じのとおり、今や嫌煙はひとつの権利としてまかり通っている。私のように1日2箱分のヤニがないと生きられない人間には肩身が狭い。最近は嫌煙ファシズムなんて言葉もあるらしい。喫煙者は、そのうちガス室送りになるのだろうか…。

 最大公約数に向けた娯楽を提供するハリウッド映画が、この風潮にならうのは当然といえば当然。最近、タバコを吸う人をハリウッド映画で観たかな…と頭をヒネッてみたが、ほとんど思い出せない。「コンスタンティン」のキアヌ・リーブスは前半こそスパスパいってたが…むしろこの映画は反喫煙映画である…とだけ言っておきましょう。

 思い返せば、タバコに憧れを抱かせたのも、そもそもハリウッド映画だった。ジェームス・ディーンのくわえタバコは子供心にかっこいいと思った。マット・ディロンが耳にタバコを挟んだりするのも憧れた。日本人がやると格好悪いとツユほども思わなかった若かりしころ、なんとなくマネしてみたり。「ダイ・ハード」でブルース・ウィリスがうまそうにタバコを吸ってたのは、もう10数年も前かあ…。ハリウッドは責任とれ!…とは言わないが、寂しいじゃないの。

 ハリウッドと香港を行来しているジャッキー・チェンは、“僕の映画では喫煙者は絶対に登場させない"と言っている。「酔拳」の師匠が泣くよ…。

 そういえば、取材するハリウッド・スターにも喫煙者は稀。先日お会いしたコリン・ファレルはスパスパ派だが、この人の拠点はアイルランドだし。パッと思いつく喫煙者といえば、今やカリフォルニア州知事のあのお方がぶっといシガーを吸っていたことぐらい。で、そんな方が州知事を務めているにも関わらず、LAのほとんどのお店ではタバコなんか吸えない。吸いたい人は、だいた店の入り口、寒空の下に置かれた灰皿の前でどうぞ…という感じ。

 グチがドツボにはまってきたので、このヘンで止めますが、そんなことをボーッと考えていたら、いきなり来週LA出張の話が舞い込んできた…。

 ジャケは最近買った、イギリスの新人バンドの7インチ・シングル。バンド名を、SMOKERS DIE YOUNGER といいます。名前にはカチンとくるが、曲はけっこういい。