脱力系美少女の活躍

gakus2005-11-10

 「恋のミニスカウエポン」なる未公開映画を近所のレンタルビデオ屋で発見。パッケージに釣られて見てみることに。

 乱暴に言ってしまえば女子高校生版「チャーリーズ・エンジェル」のような映画で、美少女スパイ4人組、通称D.E.B.S.の活躍を描いたコメディー・アクション。デブスとはいえ皆さんスレンダーで、白いブラウスにチェックのミニスカといういでたちで任務におよぶ。サラ・フォスター、デヴォン青木らが、ノーテンキなこの4人組を演じる。

 上官(マイケル・クラーク・ダンカン)がデブスに新たに任せた任務は、若くして犯罪組織の女ボスとなったルーシー・ダイアモンド(ジョーダナ・ブリュースター)を捕まえること。オーストラリアを海に沈めようとしたことがあり、またこの女と戦って生きて帰ったものはいないと言われるほどの危険な存在だ。

 ところが、この悪女が登場したあたりから話は「チャーリーズ・エンジェル」ところではないほどユルさを加速させてゆく。オーストラリアを沈めようとしたのは失恋した腹いせであることが判明し、右腕的な存在の青年(一応、凶悪集団のボスと説明されるが、どうみてもそこら辺にいる大学生。ヴァインズのボーカルに似てる)に薦められ、新しい恋を見つけるためのブラインド・デートをすることに。その相手はロシア人の女殺し屋。すなわち、ルーシーはレズビアンなのであります。ところが、ルーシーは現場に潜入していたデブスのひとり、エイミー(サラ・フォスター)に一目惚れ。かくして、ルーシーはエイミーを追いかけ、エイミーは仲間との友情とルーシーへの思いの狭間に立たされる。

 そんな話だから、今時の音楽満載と思いきやそうでもなくて、車で逃亡するルーシーのカーステからはパンクの古典、THE ONLY ONESの『ANOTHER GIRL, ANOTHER PLANET』が流れ、続けざまにかかるTHE CUREの『LOVE CAT』をバックに、彼女は警戒を突破してエイミーの部屋に侵入しようとする。この選曲って、狙った観客層が若者ではなく、さらに上のミニスカ目当てのオッサンであることの表れなんじゃないのか? という疑問が沸く。だとしたら、術中にはまった人間がココにもひとりいるわけだ。一応、その後のルーシーがエイミーを拉致するシーンではTHE MUSICがかかっていたりはするが…。ちなみに、ここまでまだ30分程度。残りの一時間でどんな曲がかかるかは、また明日記します。

 ジャケは『ANOTHER GIRL ANOTHER PLANET』収録、1978年リリース、THE ONLY ONESのデビュー・アルバム。