温故知…

gakus2006-02-05

 今週末の全米興行ランキングは、「WHEN A STRANGER CALLS」なる新作スリラーが初登場1位となりそうな勢い。どこかで聞いたことがあるタイトル…と思いきや、「夕暮れにベルが鳴る」のリメイクだった。

 「夕暮れにベルが鳴る」って、そんなに怖くなかったよな…と「エレファントマン」と2本立で観た25年前を思い出してみた。ずいぶんニッチなネタをひっぱてきたなあ。

 しかし考えてみれば最近リメイクされるホラーの元ネタは、必ずしも傑作といわれるような作品ではない。「悪魔の棲む家」のオリジナルもユルい映画だった記憶があり、予告編の方がラロ・シフリンの不気味な音楽が効果的で本編より怖かった。昨年アメリカでリメイク版が公開された「ザ・フォッグ」も、ジョン・カーペンターフィルモグラフィーの中では失敗作と見られがち。存在が地味な、ハードルの低い作品を元ネタにする、という傾向が最近のリメイクには多く見られる。これはホラーに限ったことではないけど。

 が、「ザ・フォッグ」「夕暮れにベルが鳴る」のリメイク版はIMDBの点数だけ見ると、オリジナルを下回っている。おいおい…。

 逆にハナっから、これはちょっとハードル高いんじゃないか…と思えるのが「オーメン」と、ウェス・クレイブンの「サランドラ」、ピーター・フォンダ主演の「悪魔の追跡」のリメイク。どれもオリジナルのインパクトが強すぎる感がある。企画がまだ具体的に動いていないが、デビッド・クローネンバーグスキャナーズ」、サム・ライミ死霊のはらわた」の各リメイクも、これだけ作家性が強く出ている映画を作り直すのは難しいだろう。「ピラニア」「ヒッチャー」は、なんとも微妙な感じだか、さてさて。

 なんだかんだ言っても、どれも観たいんですけどね(笑)。ジャケは年内の日本公開は難しそうなリメイク版「ザ・フォッグ」に使用されているらしいJAMIROQUAI『FEELS JUST LIKE IT SHOULD』のシングル(2005年リリース)。カーペンターなら絶対使わないわな、コレは…。