Get your kicks!
“CARS”といえばリック・オケイセク率いる、粋でいなせなあのバンドが頭にまず思い浮かぶ。88年の来日公演の中止は今思い出しても残念無念…なんて意味のない昔話はともかく、先週末全米で公開され予想通りの大ヒットとなったピクサーの新作「カーズ」(7月公開)のお話。
舞台は車が人間のような社会を形成している国。人気レースカーの、その名もマックイーンは次のサーキットに向かう途中、ルート66沿いの地図から消えた町にまぎれこみ、そこで地道に暮らす車たちと出会う。それまで勝つことだけに執心してきた彼だったが、気のいい町の車たちとの交流によって大切なものを学んでいく…というお話。子供向けどころか、これは生活に疲れた大人にこそ染みる物語でありました。
大陸的なアメリカンロックが多めにフィーチャー。冒頭のレースシーンでは、女性Vo.のアーシーなロックチューンが聞こえてくる。シェリル・クロウかな…と思ったら、本当にそうだった。今やスタイルとして確立したシェリル節。お見事です。
そしてやはりストーンズもデペッシュもカバーした『ROUTE 66』。ここではチャック・ベリーとジョン・メイヤーの2バージョンが聴ける。メイヤーのポップなバージョンもいいけれど、やっぱベリーのヤクザなギターは最高。こういうオールド・スタイルのロケンローもピタッとハマるのは、ピクサー作品では頻繁にが醸し出されるノスタルジックな空気感があるからか。というわけで、同曲を収録した1961年のアルバム『NEW JUKE BOX HITS』。この時代のベリーのアルバム・ジャケットはどれも粋でいなせでかっこいい。
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