必見馬鹿アクション

gakus2008-03-18

 待ちに待った『シューテム・アップ』が、いよいよ5月日本公開される。輸入DVDで見て以来、こりゃスクリーンで見なきゃと思っていた逸品アクション。

 凄腕の拳銃使い(クライヴ・オーウェン)が、ギャングに追われる妊婦を救ったことから大きなトラブルに巻き込まれる。ギャングのボス(ポール・ジャマッティ)の狙いは、この妊婦が産もうとしている赤子の命。生まれたばかりの赤子を守るハメになったオーウェンは、モニカ・ベルッチふんする赤ちゃんプレイ専門の娼婦とともに逃げ回るハメになる…。

 アップでとらえられたオーウェンがいきなりニンジンをガブリと食べる冒頭からして、すでに妙な映画の匂いを漂わせているが、3分後、それは確信に変わる。NIRVANAの“BREED”のイントロが聞こえてきたらバトルのスタートだ。妊婦を救った主人公はギャング相手にひたすら発砲。さらに出産を手伝いながら銃を撃ちまくり、ヘソの緒を切るのも銃弾任せ。これだけではなく、ベルッチとセックスしながら上から(下からも)撃つ。ヒモを引くだけで銃弾が飛び出す仕掛けも作る。とにかく、銃撃戦にアホらしいまでにこだわったバカ・アクションなのです。監督のマイケル・デイヴィスはジョン・ウーの『ハード・ボイルド/新・男たちの晩歌』から発想を得たそうで、それだけでガキっぽい、しかし愛すべき監督であると断言できる。ちなみに、劇中では2万5千発の銃弾が乱れ飛んでいるとのこと。

 『マトリックス』以降、この手のガン・アクションのBGMは、デシダルビートのハードコア・ダンス・ナンバーが主流となったが、この流れに逆らうオールドスタイルのハードロックの起用も本作の愛すべきポイント。先述のNIRVANAをはじめ、MOTORHEADAC/DCがドカーン!と鳴って、アドレナリンの分泌を促す。最近のバンドでは、WOLFMOTHERのようなオールドスタイルのロックバンドのナンバーも聴こえてくる。ジャケは、そのWOLFMOTHER、劇中で勇ましく鳴ってる“JOKER & THE THIEF”のシングル、2006年リリース。

シューテム・アップ [DVD]

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