東京ファンタ迫る

gakus2004-09-21

 東京国際ファンタスティック映画祭が、今年も10月14日から開催される。映画史には残りそうにないが自分史には残りそうな、とんでもないエンタメ映画を届けてくるこの映画祭も、今年が区切りの20回目となる。

 そんなわけで、映画祭の関係者の方に取材。もっとも心に残ったのは、故・渥美清が毎年のように映画祭に通っていたという話。関係者の方がブレスリリースを送ったわけでもないのに、SFやアクションが大好きな渥美さんは自分で上映作品をチェックして、やってきたという。しかも一般のファンの列に一緒に並んで、自分でチケットを買って。

 お正月の「男はつらいよ」シリーズの撮影が始まるのは例年11月ぐらいだったから、クランクイン前の多忙な時期だったろう。にも関わらず、観たい映画を観るために駆けつける。一映画ファンとして、とてもエネルギッシュな方だったのでしょう。

 ファンタの熱気は、そういうファンのエネルギーの集合体なんだろうなあ、という気がする。それが誤解されて敷居が高く感じる人も多いらしく、関係者の方も苦心されているようだった。実際、行ってみると、映画を観ることの祝祭性が強調された、居心地のよい空間ではないかと思うのだが、どうでしょう。今年も何か観てみようと思う。いちばん観たいのは「マッハ!」ノリのタイ製格闘アクション「ボーン・トゥ・ファイト」かな。

 写真はR.E.M.のライブ・フィルム『ロードムービー』のDVD。これを初めて観たのが1996年のファンタだった…というのは、今考えると意外な感じもする。ベースのマイク・ミルズが舞台挨拶をして、“次のアルバム出したら日本に戻ってくる”と力強く宣言したにもかかわらず、その後R.E.M.の来日公演は実現していない。

レコニング(夢の肖像)

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