ニュー・センセーション!

gakus2004-09-24

 「ジェダイの帰還」にまで進出したヘイデン・クリステンセン9月22日の日記参照)主演の社会派ドラマ「ニュースの天才」を観る。

 雑誌記者の実話の映画化で、大統領用専用機にも置かれている硬派雑誌の若い記者グラス(クリステンセン)がハッカーの記事をスクープ。PC雑誌の記者が、このスクープに疑問を抱き、色々と調べてみるが、まったく記事の裏づけがとれない。グラスの上司も調査に乗り出し、やがてその記事は捏造されたものであることが判明する。

 実はこの主人公はこれ以外にも捏造記事を多数書いており、そこでジャーナリストの在り方が問われるわけだけれど、この映画は社会的メッセージを声高に叫んだりはせず、むしろ“なぜこの男が、こんなことを続けたのか…”ということをジンワジワとあぶりだしていく。精神的な未熟さが、よく表れていて、ダークサイドの誘惑に弱い“パダワン”ヘイデンの個性が活かされていると思います。

 主人公が共和党員の乱痴気騒ぎを取材しているシーンで、懐かしいインエクセス/INXSのヒット曲『NEW SENSATION』がかかる。“新しいセンセーションに、心の準備はいいか?”と歌われているが、このシーンがもしかしたら幻想、すなわち主人公の捏造かもしれないことを思うと、皮肉な響きも増す。

 で、写真は同曲を収録したインエクセス、1987年のアルバム『KICK』。このアルバム発表後の来日公演、恥ずかしながら観に行きました…。そういえば、シャーリズ・セロンの「モンスター」でもスケート場のシーンでインエクセス『WHAT YOU NEED』がかかっていたな。

 編集部内のパーティーのシーンではラモーンズ/RAMONESの『電撃バップ』が聴こえてきて、意味もなく寂しくなってしまったことを、付け加えておきます。

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